「暇課長」俳優 山西惇さん 3歳だった長女の初恋のお相手は…

五十住和樹 (2019年5月5日付 東京新聞朝刊)

家族のこと話そう

(木口慎子撮影)

子ども4人の朝は戦争 朝ご飯はなるべく一緒に

 10年前に19歳年下の妻と結婚し、4人の子どもがいます。長女が小学4年、長男が小学2年、次女は幼稚園年長組、三女は年中組です。

 朝早い仕事があるとき以外は、朝ご飯は子どもたちと一緒に食べようと決めてます。特に平日の朝は戦争みたいで妻一人だと大変なので。なかなかご飯を食べないし、何を着るかで何十分も悩む。けんかもしょっちゅうで誰かが怒ってるか泣いてるか。今朝もイチゴが二つしか余らなくて誰が食べるかでけんかです。

「パパ、舞台頑張ってね」次女の折り紙にホロリ

 じゃんけんだと年齢差があってテクニックに差があるので、妻が割り箸でくじを作って一本ずつ引いて順番を決めます。例えば、テーブルの席順。パパとママの間の席が一番人気があって毎回争奪戦です。お風呂は子ども4人が一緒に入りますが、ここでもけんかの声が聞こえてくる。お姉ちゃんが怒って下の子がむくれて泣いちゃうということが多いですね。お姉ちゃんはちゃんと弟妹の面倒を見ていると自信があるんでしょう。子育ては子どもも含めたチームプレーだと思っています。

 家の中で折り紙がはやってるんですけど、折り紙の裏に手紙を書いて誰が一番きれいな封筒をつくれるか、4人で競ってます。手紙は「パパ、ママ、また一緒に遊ぼうね」というような感じです。次女が幼稚園年中組だった時、折り紙でピアノを折って、ピアノの脚の部分に「パパ。舞台頑張ってね」って書いてきたのには感激しました。

 長女は今ダンスにはまっていて、週5日もバレエだのジャズダンスだのいろんな教室に通ってます。「私、踊ってないと死ぬ」なんて言って。小学4年でそこまで好きなことが見つかるなんて。自分たち夫婦がそうだったから、子どもたちにも自分の好きなことを仕事にできるようになってほしいな、と思います。

長女の初恋は藤原竜也さん 結婚を聞いて30分泣いた

 今度の舞台「木の上の軍隊」は6年前が初演。当時3歳の長女が楽屋のモニター越しに初めて僕の芝居を見ました。共演した藤原竜也君に楽屋で会って、一目ぼれしたんですよ。初恋です。後に彼が結婚したと聞いて30分も泣いたんですから。3歳でも女の子はかっこいい人が好きなんだと実感しましたね。子どもたちには、体で表現することや、絵を描いたり工作したり文章を書いたり、何か表現することが楽しいと思ってほしいですね。

写真

結婚報告の記者会見を行い、笑顔を見せる藤原竜也さん=2013年5月31日、都内で

 子どもができて、「これでいつ死んでもいいや」と「こいつのためにまだまだ死ねないぞ」と、両方の思いが湧いてきたのを感じました。僕の芝居について「どうだった」と一緒に話せるようになるまでは、頑張ろうかな。 

山西惇(やまにし・あつし)

 1962年、京都市生まれ。テレビ朝日系「相棒」シリーズで「ヒマか?」と主人公に呼び掛ける警視庁の”暇課長”役など、演技派俳優として活躍中。11日から東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターで始まった、こまつ座の舞台「木の上の軍隊」に出演。

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