面会交流の強制はやめて DV被害者らが法相に4万超の署名提出 離婚後共同親権には法相が見解「子どもの立場からの議論が熟していない」

 
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家族から暴力を受けた経験がある女性(右)から署名を受け取った斎藤法相。署名提出には野田聖子衆院議員(右から3人目)も同行した

 離婚後の父母に対し、家庭裁判所が命じる子どもとの面会交流が、子の負担や苦痛になっている例があるとして、ドメスティックバイオレンス(DV)被害者らが5月30日、法務省で斎藤健法相に運用の改善を求める約4万2000人分のオンライン署名を提出した。

自民の野田聖子衆議が同行

 署名を集めたのは、DV被害者らでつくる「Safe Parents Japan」。自民党の野田聖子衆院議員も提出に同行した。父親から暴力を受けていたという女性は、署名の提出に際し「署名にはたくさんの体験談も寄せられた。多くの方が大変な思いをしている」と説明。斎藤氏は「法制審議会(法相の諮問機関)で子の養育を議論している。いろんな方の意見を聞きたい」と応じた。

 署名文は「別居親から同居親へのDVや、別居親から子どもへの虐待の疑いがあっても、面会交流が強制されるケースが多く存在し、子の利益が著しく損なわれている」と指摘。DV・虐待がある場合は、面会交流を認めないよう求めた。

 また、家裁のマンパワーが不足し、精神的DVや性的虐待を見抜けていないとして、体制の強化も要望。年齢を問わず、子どもに別居親との面会を拒否する権利を与えることも求めた。

共同親権 懸念を伝えると…

 Safe Parents Japanによると、提出後の斎藤氏との面談では、法制審で導入に向けて議論が進む「離婚後の共同親権」についても意見交換。団体側が拙速な議論への懸念を伝えると、斎藤氏は「子どもの立場からの議論が熟していない」と語り、個別の事情に沿った制度にするべきだとの見解を示した。

 現行民法は、婚姻中は父母ともに親権者となる共同親権、離婚後は一方のみが持つ単独親権を定めている。離婚後の面会交流に関しては、子どもの利益を最も優先し、父母が協議で決めると規定。協議が成立しない時は、家裁が決定する。

 離婚後、子の養育に関われていない親らの間には、面会交流の推進や離婚後の共同親権を望む声がある。最高裁の集計によると、2020年に家裁の調停で別居親と子の面会交流が認められたケースは89.6%(認容と調停成立の合計。取り下げは総数から除く)。

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