〈中倉彰子さんの子育て日記〉5・待つことの大切さ

(2012年3月30日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

中倉彰子さんの子育て日記

 長女が通う保育所の修了式がありました。生後8カ月で入所し、6年間。立派に修了証を受け取る娘の姿に、思わず涙です。

 お祝い膳を食べる子どもを保護者が取り囲み、わが子の思い出などを一言ずつ話しました。あるママは「朝が早く、夕方も延長保育。よく頑張ってくれました」と涙。その息子もご飯を食べながら、腕でグイッと涙を拭う。保育所は友達もたくさんいて楽しいけど、やっぱり、お母さん、お父さんに会えない寂しさはあったよね。

 最後は、子どもたちから「お母さん、お父さん、毎日送り迎えありがとう」というメッセージが書かれた、紙で作ったお花をプレゼントされました。終始、温かい雰囲気に包まれた、素晴らしい会でした。

つい口が出る

 ところで、私は口うるさいママだと自覚しています。「できるまで見守る」。これが大切だと分かっていても、ついつい、先に口が出てしまいます。

 「お片付けはしたの?」「歯は磨いたの?」。子どもたちはいつも調子よく返事しますが、すぐに面白い遊びを見つけて脱線。「何度言ったら分かるの!」と、何度言ったことでしょう(笑)。

 心の声。(さ~今日は待つぞ~。歯磨きに直行してくれればいいけど…。あっ! 姉妹でかわいいメモ帳の取り合いが始まっちゃった。なんでその後、メモ帳にハンコを押す遊びになっちゃうわけ? お店屋さんごっこ? 領収書いりますか?って。コラー!)と、あえなく先ほどのセリフを繰り返すことに。

 将棋では「待つ」ことが大切といわれます。一手指したら、相手が考えている間、じっと待たなければいけないからです。そこでじれてしまうと、悪い手を指してしまいます。また、形勢が悪い局面では、じっと我慢をして、流れがこちらに来るのを待ちます。

 将棋から学んでいるものを、育児に生かさないでどうする? 子育ては本当に自分育てですね。

子ども語録

 最近、「ごっこ」遊びが好きな3歳のマキ。今日は私が白雪姫。悪い魔女役のマキは「この毒の入ったリンゴはいかがですか~?」。ずいぶん正直な魔女さんです。(プロ棋士)

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