園児虐待の保育園、存続を求め保護者が署名活動「先生には委縮してほしくない」

佐野周平 (2022年12月28日付 東京新聞朝刊)
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静岡県裾野市のさくら保育園(12月6日撮影)

 静岡県裾野市の私立「さくら保育園」の保育士3人が園児への暴行容疑で逮捕された事件で、保護者有志が園の存続などを求める署名活動を行った。全保護者約110人のうち8割強が署名し、3人が当時担当していた1歳児クラスでも保護者23人のうち15人が署名した。

1歳児クラスは23人のうち15人が署名

 保護者有志は今月上旬、園を通じて保護者に嘆願書を配布。例年行っている園のイベントが中止になるなどの影響が出ており、嘆願書では通常保育の早期再開も求めている。嘆願書を企画した保護者は「子どもが普通に園に通えるようにしたかった」と説明。集まった署名は今月中旬に裾野市役所と静岡県庁に届けたという。

 署名した1歳児クラスの保護者の女性は事件発覚後、小さな段差に上った1歳児を保育士が数人がかりであわてて制止するなど、園児への対応が過敏になっているように感じている。「先生には必要以上に萎縮してほしくない。先生方の力になりたいという思いで署名した」と語る。

 裾野市が発表した16項目の虐待行為は内容が簡潔に書かれており、詳細は不明だ。女性は「まだ頭の整理が付かず、真実を知りたいという思いが強い」。わが子も被害に遭っていたかもしれないという疑念がふと頭をよぎり、悲しみに暮れることもある。ただ、きょうだいもさくら保育園を卒園しており、「園を長年信頼してきた。改めるべき点は改めてくれると信じている」と、複雑な胸の内を明かした。

転園申請5件 ストレス考慮し見送りも 

 市は事件を受け、さくら保育園をはじめ社会福祉法人「桜愛会」が手がける4園の保護者に転園希望を募った。市は園児の受け皿を確保する姿勢を見せているが、申請は5件にとどまった。

 署名活動には参加していないが、環境の変化に伴う子どもへのストレスなどを考慮し、転園を見送った保護者もいる。1歳児クラスに子どもを預ける男性もその一人。「信頼していた園でこのような事が起きたので、何も知らない他園に移ったとしても不安は消えないと思う。園との信頼が壊れてしまった部分もあるが、挽回しようとしているはずなので、信じたいと思っている」と語った。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年12月28日

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