〈保育園給食の人気レシピ〉ひじきの中華風あえ うまみと華やかさで緑黄色野菜もパクパク

子どもが喜ぶ!保育園給食の人気レシピ

 苦手な子も多いホウレンソウやニンジンですが、よ~く味を含ませたひじきとあえると、子どもたちの食は驚くほど進みます。今月紹介する「ひじきの中華風あえ」は、枝豆で彩りを添え、ツナを加えることでさらに味よく仕上げています。カルシウムや食物繊維、ビタミンB2が含まれるひじきと、緑黄色野菜を組み合わせた栄養満点の一品です。

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※紹介するのは、保育園で<1~2歳の子ども10人分>として作っている分量で、目安としては、<大人2人+よく食べる小学生くらいの子ども2人>が満足できるくらいの量です。家庭でも作りやすい分量ですが、ご家族の人数や食欲に合わせて、半量や1.5倍量にして作ってみてください。卵・小麦・乳アレルギーのあるお子さんも食べられます。

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材料(子ども10人分)

  • ホウレンソウ 150g(1束弱)
  • ひじき缶 50g(1/2缶)
  • ニンジン 50g(1/3本)
  • 枝豆 30g(30粒) ※園では冷凍を使用
  • ツナ缶 40g(1缶弱)
  • 酢 7g(大さじ1/2)
  • 砂糖 7g(小さじ2強)
  • しょうゆ 7g(小さじ1強)
  • ごま 5g(小さじ2弱)
  • ごま油 2g(小さじ1/2)

※かっこ内は目安です

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作り方

1. ニンジンは2cmの短冊切り、ホウレンソウは1.5cm四方に切っておく。

2. ホウレンソウを鍋でゆでて冷まし、軽く水気を絞っておく。

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3. ニンジンを鍋で蒸し煮し、串がスッと刺さるようになったら、枝豆を加えて蒸し、再沸騰したら火を止める。

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4. ニンジン、枝豆のゆで汁があれば、鍋からフライパンに移し入れておく。(野菜の甘みのあるゆで汁なので、ぜひ捨てずに使用してください)

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5. (4)のフライパンに酢を入れ、中火にかけてひと煮立ちさせ、酸味を和らげてから、砂糖を加えて溶かし、さらにしょうゆ、ごま、ごま油も入れる。

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6. 中火にかけたまま、(5)にツナ缶(汁もあれば一緒に)、ひじき缶を加え、味を含ませておく。

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7. 中火にかけたまま、(6)に(2)のホウレンソウ、(3)のニンジンと枝豆を加えて混ぜ合わせる。

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8. 器に盛り付けて完成。

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子どもが食べやすいポイント

 見た目の華やかさと、あとを引くおいしさが魅力の、子どもたちに非常に人気のあるメニューです。ニンジンは蒸し煮にすると甘みが逃げず、敬遠する子がいるホウレンソウも、こうしてあえることでハードルが下がります。しっかりと味を含んだひじきとツナは、しっとりとしてパサつくことがなく、子どもたちも食べやすそうです。

 調味料に酢を入れていますが、酸味の苦手な子も食べられるように、調味料を合わせる時に、酢を先に火にかけ沸騰させて酸味を飛ばしています。その後に砂糖を加えて溶かし、さらに残りの調味料を加えて、味をなじませています。酢:砂糖:しょうゆの割合が1:1:1で覚えやすいので、さっぱりしたものが食べたい時には、ぜひこの割合を使ってみてください。大人向けには、砂糖をみりんに代えると甘さ控えめに仕上がります。

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 枝豆を使用する際は、うまくかみつぶせない子には薄皮を外し、指でつぶしてから盛り付けるようにしています。こうすることで、食べやすくなるだけでなく、豆がのどに詰まる事故も防ぐことができます。

アレンジのヒント

 子どもたちに人気のある、別のひじきのメニューを紹介します。蒸し煮したニンジンとサツマイモの甘みがあるため、砂糖を加えなくても、だし汁とみりんとしょうゆだけでおいしく仕上がります。

サツマイモとひじきの煮物(子ども10人分)

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  • ひじき缶 50g(1/2缶)
  • ニンジン 70g(1/2本)
  • サツマイモ 180g(大1/2本)
  • 油 12g(大さじ1)
  • かつおだし汁 50g(1/4カップ)
  • みりん 30g(大さじ2)
  • しょうゆ 15g(大さじ1弱)

作り方

1. ニンジン、サツマイモは蒸し煮しておく。

2. フライパンに油を入れて、ひじきを炒め、(1)を煮汁とともに加え、かつおだし汁、調味料も加えて煮る。

※シメジ、油揚げ、レンコンなどを加えてもOKです。味付けはお好みで加減してください

管理栄養士・中村えみ子さん

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 1969年生まれ。川崎市にある「みんなのほいくえん at むさしこすぎ」の管理栄養士。大学病院などで栄養士として勤務後、子育てを経て、保育園の管理栄養士として復職。素材のよさを最大限に生かしたいと、同僚栄養士が驚くほど丁寧な下ごしらえを心がけている。アレルギーに配慮した給食に力を入れるのは、「みんなで同じものを食べれば、子どももうれしいし、保育士・調理師・栄養士の負担も減るし、食べ間違いのリスクも減らせるから」。

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