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白金台の公園に「保育室」開設延期 南青山の児相に続き、港区で区と住民すれ違い

山田祐一郎 (2018年11月10日付 東京新聞朝刊)
 各地で住民の反対により、保育所の設置ができなくなるケースが相次ぐ中、東京都港区が白金台3丁目の公園に設置を計画する「白金台保育室」について、周辺住民の一部が反対し、来年4月の開設が延期されることが分かった。 
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白金台保育室の建設予定地=港区白金台で

「公園つぶしてどこで遊ぶのか」参加者がだんだん増加

 計画によると、区が独自に区保育室を設置して0歳児~5歳児を受け入れる。定員は計102人。広さ約1400平方メートルの公園に、敷地面積400平方メートルの2階建て施設を約2億7600万円で整備し、来年4月から使う予定だった。

 区は昨年6月以降、周辺住民を対象に計6回説明会を実施。当初4人だった参加者は回を追うごとに増え、今年10月5日の説明会には約80人が参加して「公園をつぶして子どもはどこで遊ぶのか」「近隣住民の意見を聞いて」などの意見が出た。この説明会後、区は10月12日を予定していた着工を延期した。

 区によると、白金台地域には現在、認可保育園が1カ所だけで、保育施設の整備が必要だという。候補地として19カ所を検討した結果、計画の場所に決めた。ただ現場は都が進める環状4号線工事予定地となっており、使用期間を23年3月末としている。

環状線の予定地「数年後なくなる場所にわざわざ…」

 説明会に参加した住民の男性(61)は保育施設整備には理解を示すが、「近隣の町会に知らせずに進めようとするなど住民はやり方への不満がある」と区の姿勢を批判。住民女性(58)は、現在、公園は多くの子どもや高齢者が使用しているとして、計画に反対する。都の道路建設計画があることから「数年後になくなる場所にわざわざつくる必要性があるのか」と話す。

 区子ども家庭課は「説明会での住民側の意見を踏まえて、整備地を当初の位置から変更しており、住民の理解を得られたと判断していた」と説明。今後の対応については「引き続き、理解と協力を得られるよう努める」とした。

南青山の児相設置でも…「最初にボタン掛け違い」 

 港区では、南青山での児童相談所設置を巡っても、説明会で批判的な意見が相次いだ。いずれの場合も住民側から聞かれるのは、区の説明不足への不満だ。

 「この場所に児相なんて聞いていない」「住民の意見を聞かず勝手に進めようとしている」。児相や保育室の建設計画にあたり、区は各戸に説明会の案内を投函(とうかん)した。だが当初の参加者は南青山が7人、白金台が4人。口コミで計画が知られるようになり、その後の説明会で不満が爆発した。

 「秋田将人」のペンネームで、自治体の住民説明会について著作がある現役地方公務員の男性は「当初の参加数が少なすぎる。説明会を開いたという実績づくりだけではいけない。1人でも多く参加できるよう、工夫や努力をするべきだった」と指摘する。秋田さん自身も説明会で住民の反発を受けた経験がある。「最初にボタンの掛け違いがあると不信感がどんどん大きくなる。用地取得や議会決定など、節目ごとに丁寧に説明する必要がある」と訴える。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2018年11月10日