夏休みはおうちでボードゲームだ!おもちゃコンサルタントの厳選24点 「ねことねずみの大レース」「レオ」「パンデミック」…

子育て世代がつながる
 レジャーの計画が立てにくい今年の夏休み。親子で楽しめるボードゲームはいかがでしょう? おもちゃコンサルタントで、川崎市内でボードゲームカフェを開く安藤哲也さん(37)に、年齢や発達に応じたお薦めのボードゲームを紹介してもらいました。
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おもちゃコンサルタントの安藤哲也さん

本場ドイツでの受賞作品、日本語版も

 ボードゲームとは、テーブルでボードやカードを広げて遊ぶゲーム全般のこと。本場ドイツでは年1回、西部の工業都市エッセンで世界最大規模の見本市が開かれます。「ドイツ年間ゲーム大賞」に選ばれた作品など日本語版が出ているドイツのゲームも多数あります。日本でも都内と大阪にアナログゲームのメーカーが集い、毎年春と秋に開かれる「ゲームマーケット」の来場者は、初回の2000年は400人でしたが、昨秋は2日間で30000人近くに。新型コロナウイルス感染拡大に伴う「巣ごもり需要」でも、人気が高まっているそうです。

 ボードゲームの魅力を「美しさとコミュニケーションです」と語る安藤さん。木製の駒の質感や色合い、ゲームの世界観が描かれたボードはアート作品のようで、心を豊かにしてくれます。プレーヤー同士のやりとりから生まれる笑いや、じりじりする心理戦もたまりません。子どもの自制心や計画性、自己肯定感が育つことも期待できるといいます。

勝敗にとらわれずプロセスを楽しもう

 ゲームごとに、記憶力を問うもの、スピード感重視、ギャンブル性など特色があるのも楽しいところ。安藤さんは「違うタイプのゲームを試してみて子どもの適性を見極めて。勝敗に関係なくプロセスを楽しめるゲームを選べば、大人も全力で遊べるし、もし、子どもが負けても『途中の○○が楽しかったよね』などとフォローできます」とアドバイスします。

 幼児、小学校低学年、高学年以上の年齢別に、安藤さんお薦めのゲームを計24点、紹介します。(価格は税込み)

幼児向け 7選

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(写真中央から時計回りに)
「ねことねずみの大レース」(ブラザー・ジョルダン、5280円)
「カラスのメモリー」(独・ドライハーゼン、3740円)
「スイーツレシピ」(ホッパーエンターテイメント、1320円)
「お先にしつれいしま~す」(品切れ)
「イチゴリラ」(すごろくや、1540円)
「おさかなクン」(独・ラベンスバーガー、1500円)
「ギョっと」(ホッパーエンターテイメント、1320円)

◇「ねことねずみの大レース」(2~4人用、20~30分)

 さいころを振って最初にゴールした人が上がり、というすごろくのイメージが根底からひっくり返ります。さいころの目にしたがって自分のチームのネズミを動かし、得点の高いチーズを集めることを目指します。しかし、サイコロの6面のうち2面に描かれたネコのマークが出ると、ネコも前進します。食べられないよう、ネコの進み具合を見ながら、自分のネズミをコントロールする必要があります。リスクとリターンを自然と学べるゲームです。2003年ドイツ年間子どもゲーム大賞を受賞した名作です。

◇「カラスのメモリー」(2~6人用、10~15分)

 神経衰弱とかるたを足したようなゲーム。まず、全てのタイルを裏返して準備します。自分の番が来たらタイルを1枚だけ表にして、そのまま裏面に戻さずに次の人に交代します。すでに場に出ているタイルと同じペアが出た瞬間、全員でスピード対決。ペアになったタイルをいち早く取りましょう。タイルを最も多く取れた人が勝ち。通常の神経衰弱としても遊べるところも便利です。美しい水彩画は眺めているだけで楽しいですし、子どもでも遊びやすい面取りされたタイルなど、デザイナーのこだわりを感じるゲームです。

◇「レシピ」(2~4人用、5分~) ※写真は「スイーツレシピ」

 「にくじゃが」「チーズハンバーグ」などメニューカードに描かれている6つの具材カードを集められれば勝ちです。自分の番が来たら、不要な具材カードを場に捨てて、山札を引きます。捨てられた具材カードは拾って手札にできるので、不用意に捨てると他のプレーヤーをアシストすることになります。お互いのメニューカードは見えないので、相手が何を作ろうとしているのかを予想してカードを捨てる順番を考えるなど、ちょっとした駆け引きも楽しめます。『和食編』『ワールド編』『スイーツ編』など多くのシリーズがあります。

小学校低学年向け 9選

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(写真中央から時計回りに)
「レオ」(ジーピー、4180円)
「ペンギンパーティー」(ニューゲームズオーダー、1540円)
「ハゲタカのえじき」(メビウスゲームズ、1500円)
「ひっつきカメレオン」(ホビージャパン、2640円)
「ナンバーナイン」(メビウスゲームズ、2800円)
「街コロ」(グランディング、3667円)
「イリュージョン 完全日本語版」(アークライト、1980円)
「うんちしたのだあれ?」(テンデイズゲームズ、1650円)
「おばけの試験カードゲーム」(独・ハバ、1375円)

◇「レオ」(2~5人用、20分)

 日本では珍しい協力型ゲームです。ライオンのレオを決められた時間内に、床屋さんに連れて行ければ勝ち。できなければ負けとなります。レオは道中で他の動物に会うとおしゃべりしてしまい、時間を浪費してしまいます。プレーヤーは協力してレオがおしゃべりしないように連れて行く必要があります。必要なのは記憶力、そして運です。2016年ドイツ年間子どもゲーム大賞を受賞した名作です。

◇「ペンギンパーティー」(2~6人用、15分)

 全員同じ枚数の手札が配られるので、順番が来たらルールに従い手札を1枚場に出します。出せなくなったら脱落で、余った手札がマイナスポイントになります。自分の手札と場の状況を見ながら、どの手札を出すのが最善かを考える必要があり、ジリジリとしたジレンマを楽しめます。

◇「ハゲタカのえじき」(2~6人用、15分)

 手札を使って得点カードを奪い合う競りゲーム。場に出される-5~+10の得点カードを見て、プレーヤーは最初に配られた1~15の手札の中から、1枚選び、一斉に場に出します。場の得点カードがプラスの場合は一番大きな数字を出している人が取れます。ただし、最も大きな数字を出した人が複数いる場合、次に大きな数字を出した人が獲得します。手札のカードはそれぞれ一度しか使えないので状況を見て戦略を立てる必要があります。相手の残り手札を覚える記憶力も問われます。ルールがものすごく簡単でプレイ時間も短いので何度も繰り返し遊べます。心理戦の要素が強いゲームです。

◇「うんちしたのだあれ?」(3~6人用、20分)

 自分のペットにかけられた粗相の疑いをほかの人になすり付けるスピードゲーム。全員が「ハムスター」「ネコ」「ウサギ」などの6種の手札を持ちスタート。順番が来たら「うんちをしたのはうちのハムスターではなく、ほかの家のネコです」などと宣言し、指定された動物カードを最初に出したプレーヤーが、次の宣言をしてまた疑いをなすり付け…、手札が最初になくなった人が勝ち。手札が残った人や、宣言した動物カードを誰も持っていない、つまり疑いをなすり付ける動物がいない時もペナルティーが与えられます。瞬発力だけでなく、宣言されていない動物の種類を覚えておく記憶力も必要です。

小学校高学年以上向け 8選

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(写真中央から時計回りに)
「チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ」(ホビージャパン、6600円、写真は「ドイツ」版)
「ワードスナイパー」(リゴレ、1680円)
「宝石の煌き」(ホビージャパン、5500円)
「kenpogame~kenpoバリアで日本を守れ!~」(憲法ボードゲーム制作委員会、4180円)
「パンデミック:新たなる試練」(ホビージャパン、4400円、写真は「イベリア」版)
「おばけキャッチ」(メビウスゲームズ、1800円)
「シリメツレツ」(メビウスゲームズ、1500円)
「Hanabi 花火」(ホビージャパン、1760円)

◇「チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ」(2~5人用、30~60分)

 ヨーロッパ全土に自分の線路を広げていくゲーム。列車の形をしたカラフルなコマを伸ばしていくワクワク感がこのゲームの最大の魅力です。プレーヤーはさまざまな種類の列車カードを集めて線路をつなげ、トンネルを掘り、駅を設置します。線路をつなげると得点が入りますし、さらに「AとBの都市をつなげ」という指令が書かれた目的地カードを達成すると得点が入ります。線路をつなげるタイミングが重要で、遅いと他のプレーヤーに線路を奪われてしまいますが、早すぎると自分の目的地がバレて妨害されるリスクがあり、最後までドキドキが止まりません。2004年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した名作のシリーズ版です。

◇「宝石の煌き」(2~4人用、30分)

 プレーヤーは宝石商人。タダで手に入る安い宝石を使って、より高価な宝石を手に入れます。宝石の品ぞろえが良くなるとあなたの店に貴族が訪れるようになり高得点が入ります。拡大再生産というジャンルのゲームで、プレーヤーはゲームが進むにつれできることが増えるためプレイしていて心地よい満足感を得ることができます。楽しくなったころにゲームが終了する絶妙なゲームバランスで、何度も再戦したくなります。2014年ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた名作です。

◇「パンデミック:新たなる試練」(2~4人用、45分)

 感染症で世界が滅びる前に、プレーヤー同士が協力し合って4種類の病原体すべてのワクチンを開発することを目指すゲーム。プレーヤーは「科学者」「研究員」「衛生兵」などのキャラクターを操り、それぞれの能力を最大限に生かして病原体に立ち向かいます。世界の各都市を移動して研究施設を造り、感染者を治療し、情報交換をしながらワクチンを開発しますが、ターンごとに世界のどこかで感染症が発症してしまい、感染が拡大し続けるとゲームオーバーとなります。2009年ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた名作。

 やってみたくなるゲームはありましたか。家で過ごす時間を楽しくするお気に入りのボードゲームが見つかりますように―。

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