子どもが喜ぶオートミールのレシピ ピザにも離乳食にも 栄養満点で人気です

長田真由美 (2021年9月24日付 東京新聞朝刊)

 栄養価が高く、さまざまな料理に使える「オートミール」が人気だ。アレルギー症状を引き起こすこともあるグルテンを含まないため、離乳食にも取り入れられる。ただ、日本ではなじみが薄く「調理方法が分からない」という声も。愛知県春日井市で料理教室を開く栄養士で調理師の黒田夕子さん(43=写真)に、栄養面や子どもも好きなレシピを聞いた。

写真 黒田夕子さん

食物繊維は白米の約20倍 亜鉛、マグネシウム、鉄分も

 オートミールはオーツ麦(燕麦)を食べやすく加工したシリアル食品だ。食物繊維を多く含み、その量は白米の約20倍。肌の調子を整える亜鉛やマグネシウム、血液をつくるのに欠かせない鉄分も豊富だ。栄養バランスの良さから、シリアル大手の日本食品製造(札幌市)によると昨年7月の売り上げは前年同期比の2~3倍に。「人気は定着したようだ」と言い、最近は血糖値が上がりにくい食品としても注目される。

 黒田さんは9月から、オートミールを使った講座を始めた。料理には「ロールドオーツ」と「クイックオーツ」が便利という。粒が大きいロールドオーツは脱穀したオーツ麦を蒸して平らにし、乾燥させたもの。それを細かく砕いたのがクイックオーツだ。

 ロールドオーツは、米の代わりに使うといい。「水をひたひたに注ぎ、電子レンジで2分半~3分温めると、もっちりする」。親子丼のように具材をのせたり卵かけご飯風にしたり。雑炊やリゾットは、米から作る時と同じ要領で鍋に入れて加熱する。「米に比べて短時間で作れて忙しい朝にも便利」と言う。クイックオーツはそのまま料理の素材として、おかずからおやつまで幅広く利用できる。

赤ちゃんは7~8カ月以降 アレルギーや食べ過ぎに注意

 赤ちゃんに食べさせる場合は、離乳食に胃腸が慣れてきた生後7~8カ月の中期以降。すり鉢などで粉末状にした後、5~8倍の量の熱湯でといて人肌程度に冷ます。まれにアレルギー症状が出るケースがあるため、少量から与えたい。

 「食物繊維の取り過ぎで整腸作用に影響する恐れがある」ため子どもも大人も食べ過ぎには注意。まずは1日1回、食事に取り入れるなどして体調を見たい。

お手軽ピザ

写真 お手軽ピザ

【材料】(直径18センチ1枚分)

クイックオーツ30g、水30ml、オリーブオイル小さじ1、塩ひとつまみ

<トマトソースまたはケチャップ大さじ2~3、ウインナー2本、タマネギ薄切り1/8個、シメジ1/4パック、ピーマン輪切り1個、チーズ30~50g>

【作り方】

  1. ボウルにA以外をすべて入れて軽く混ぜ、10分置く。
  2. 手に薄く油(分量外)を付け、(1)を円形にのばす。
  3. (2)にをのせ、トースターで10~15分、焦げ目が軽くつくまで焼く。

鬼まんじゅう

写真 鬼まんじゅう

【材料】(6個分)

皮付きサツマイモ250g、蜂蜜60g、塩ひとつまみ、水60ml

<クイックオーツ60g、お好みでサイリウムパウダー(オオバコ)・黒ごま各小さじ2>

【作り方】

  1. サツマイモを1cm角に切り、蜂蜜と塩を絡めたら15分置く。
  2. ボウルにを入れスプーンで軽く混ぜたら、水を加えてさらに混ぜ、10分置く。
  3. (1)と(2)を混ぜ、6等分する。形を整えたら手で軽く押さえてクッキングペーパーにのせ、蒸し器で約15分蒸す。
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