幼い患者を勇気づける犬 ベイリー10歳 記念の絵本出版

鈴木弘人 (2017年12月15日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

折り紙で作ったメダルなどをもらうベイリー=横浜市南区で

神奈川県立こども医療センターのファシリティドッグ

 横浜市南区の神奈川県立こども医療センターで患者の心のケアをしているファシリティドッグ「ベイリー(ゴールデンレトリバー)」が10歳になるのに合わせ、絵本が出版された。誕生日の14日、同センターで記念セレモニーが開かれ、普段ベイリーと過ごす子どもたちは感謝状と手作りのメダルを贈り、「いつもありがとう」と伝えた。

 ファシリティは「施設」を意味する英単語で、訪問して患者を癒やすセラピードッグと違い病院に常駐している。同センターにはベイリーと今年9月に加わったアニーの2頭がおり、国内では他に、静岡県立こども病院(静岡市)に1頭がいるだけという。

勇気づけられ手術に立ち向かう「ベイリーとさっちゃん」

 出版された「ベイリーとさっちゃん」(かまくら春秋社)は、犬が苦手な患者のさっちゃんが、ベイリーに勇気づけられて手術に立ち向かう物語。巻末には、ファシリティドッグへの理解を広げようと解説を載せた。絵を担当したイラストレーターの粟冠(さっか)ミカさん(47)は「ベイリーは落ち着いていて、寄り添うように患者と歩いていた。そうした存在が子どもたちの心の支えになっていることを知ってほしい」と訴える。

 この日のセレモニーで、生まれつき内臓に疾患があり、入退院を繰り返している小学6年の朝倉芳佳さん(11)=戸塚区=は「ベイリーと遊んでいると元気が出て、不安な気持ちがなくなる」と話した。

 絵本はAB判32ページ、1600円(税抜き)。問い合わせは、かまくら春秋社=電0467(25)2864=へ。

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