いじめの早期解決には専門家が必要です 川口の「プロテクトチルドレン」代表が野田聖子こども政策担当相に要望
柏崎智子 (2022年6月25日付 東京新聞朝刊)
全国のいじめ相談に応じているNPO法人「プロテクトチルドレン」(埼玉県川口市)の森田志歩代表は23日、東京都千代田区の内閣府で野田聖子こども政策担当相と面会し、来年4月に発足するこども家庭庁で取り組んでほしい施策について要望した。
多くのケースで学校側と保護者が対立
森田さんは今年1、2月に全国約3万人の小中高校生を対象に行った、アンケートの結果を野田氏に手渡した。いじめに遭った子どもたちは早期解決を望むが、学校・教育委員会と保護者の対立で長期化することが多いと説明し「子どもの側に立ち、保護者と学校側の間に入って解決に当たる専門家が必要」と訴えた。森田さんによると、野田氏は理解を示したという。
また、いじめで不登校になった場合に欠席扱いとなり、進学や進級に大きな影響が出ている問題点も伝えた。面会後の取材に、森田さんは「いじめの防止や解決には、いろんな部署が横断的に取り組む必要がある。子ども政策の司令塔となるこども家庭庁の役割は大きく、期待したい」と話した。
0
なるほど!
0
グッときた
1
もやもや...
1
もっと
知りたい
いじめの解決や防止には学校は一切関わってはならない。なぜならいじめは犯罪で、学校にいる人間は犯罪解決の専門家ではないからである。学校でできることは、いじめた側・いじめられた側双方から丁寧に事情聴取し、資料を作り、警察にこれを提出し全てを任せることである。
これまで校内外の人が勘違いしていたのである。「学校で起きたことは学校で解決できる」という誤解であり迷信であった。さらに問題の混迷に拍車をかけたことが「管理職や教育委員会の事実の誤認定と隠蔽」である。専門家でない教師が関わることで解決に時間がかかり、場合によっては貴重な命が失われる事態にもなっている。
「餅は餅屋」「生兵法怪我の元」であることを、我々はいい加減気付かなければならないし、そこからこれまでの失敗が生かされることになる。