〈田中健さんの子育て日記〉33・出演作でともに学ぶ

(2018年4月20日付 東京新聞 朝刊 )
子育て世代がつながる

田中健さんの子育て日記

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出演した時代劇の一場面。娘と共に学ぶいい機会になった

 「勉強は楽しいこと、自分の人生のためにすること」と、親子ともども日々娘の通う小学校で導いていただいています。ただ、高学年になると、学ぶ辛(つら)さも少し伴ってくる様子。毎日の勉強のアシストの形も低学年の頃とは変わってきます。遠巻きにはなったものの親の出番はまだまだ多く、夫婦共に子どもへの接し方に悩んでいます。 

 4月から娘は小学5年生になりました。新しく家庭科が加わり、娘の学校では科目ごとの専科の先生による授業に変わりました。クラブ活動も始まるそうで、僕はますます勝手が分かりません。

「あだ討ち」って?

 ですが春休みには、僕も娘の学びに役立ちそうな催しが仕事を通じてありました。宮城県の「白石(しろいし)城歴史探訪ミュージアム」で今後常時上映される40分間の時代劇に由井正雪(ゆいしょうせつ)役で出演し、その試写会に娘も参加したのです。

 上映を見た娘とは、感想を話し合い、当時の日本史の簡単な勉強をしました。

 今回の時代劇は、武士に父親を斬り捨てられた農村の姉妹の「あだ討ち」が軸にあります。そこでまず「『あだ討ち』って知っていた?」と尋ねてみました。「知っていたよ。でもわざわざ『あだ討ち』の許可を幕府に届け出ることは知らなかった。許可をもらうのにどのくらい時間がかかるのかな」と答えます。

 「由井正雪って知ってる?」「まだ習っていない」「江戸時代の人だよ、一緒に調べてみようか?」。そんなやりとりも生まれました。

3D時代劇

 時代劇を映像で見る利点は、会話や読書だけでは想像しづらい、当時の風景や時代背景、衣装や方言などの世界観を瞬時に理解できることです。また、今回の時代劇が特に優れているところは、大画面を「3D」で立体的に鑑賞できる点です。水しぶきを浴びそうになったり、飛び出す刀に思わず身を避けそうになったりと、臨場感があるのです。

 娘は槍(やり)や鎌などの武器にも興味を覚えていました。悲しい物語ですが、姉妹の人生を通じ、現代とは違う理不尽な社会制度も感じたようです。

 ミュージアムへは東北新幹線白石蔵王駅から車で5分ほどで、白石城も見学できます。「3D時代劇」も僕の出演作品のほか、2作品をご覧いただけます。娘と共に楽しく学ぶ仕事ができたことに感謝し、こうした機会を重ねていけると幸せだと思います。(俳優・ケーナ奏者)

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