不登校の理由、最多は「学校のルール、雰囲気が合わない」 宇都宮のNPOが保護者アンケート

原田拓哉 (2021年7月19日付 東京新聞朝刊)
 子どもたちの居場所づくりに取り組むNPO法人「キーデザイン」(宇都宮市)が、不登校の子を持つ保護者へアンケートしたところ、学校のルールや雰囲気になじめないことが不登校に結びついている実態が浮かんだ。保護者も休職・退職など仕事への影響も少なくないことが分かった。

保護者に影響 2割が「休業・退職」

 子どもたちへの支援策として、フリースクールなどを運営するキーデザインは、保護者向けに「お母さんのほけんしつ」を開設し、LINEで無料相談に応じている。アンケートは今年5月、利用者138人を対象に行った。

 それによると、子どもが学校に行かなくなった理由(複数回答)は「学校のルール、雰囲気が合わない」(78人)が最も多く、「本人の発達障害や特性」(66人)が続いた。いじめによる友人関係のトラブルなどから、学校に合わないことに起因しているケースが目立った。

 保護者の仕事への影響(複数回答)では「早退・遅刻、欠勤が多くなった」が最多で「休職・退職した」も2割を超え、家計への影響がうかがえる。

フリースクールは8割以上が利用せず

 不登校になった際にフリースクールも選ぶことができるが、アンケートでは8割以上が利用していなかった。「本人が不安がっている」が多かったが、交通手段や時間が合わないなど、通えないケースもあった。

 キーデザインは「不登校は子どもの問題と捉えがちだが、保護者への影響も大きい。居場所の提供だけでなく、行政などによる経済的な援助も必要だ」と分析している。

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