パラリンピック無観客でも「学校連携観戦」は実施  千葉県は約230校参加 神奈川県は横浜市・海老名市が中止

太田理英子、酒井翔平 (2021年8月18日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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学校連携観戦プログラムの実施について話す熊谷俊人知事=県庁で

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京パラリンピックでは、千葉を含む1都3県の全会場で原則無観客とすることが決まった。熊谷俊人知事は17日の会見で「残念だが、感染拡大が続く中ではやむを得ない」と述べた。児童や生徒が生観戦する「学校連携観戦プログラム」は実施が決まり、参加する学校などは保護者の同意確認や引率計画の作成を進めている。

千葉市、市川市など 観客席に3000人

 千葉県によると、17日時点で、学校連携観戦プログラムに参加するのは千葉市、市川市など8市町の小中高校、特別支援学校で計約230校。観戦チケットの購入枚数は3万5810枚となる。6月下旬の時点で参加学校数は五輪と合わせて計約390校だったが、感染拡大などを理由に見送る自治体や学校が相次いだ。

 参加校の9割以上は会場まで貸し切りバスなどで移動し、公共交通の利用を極力避ける。会場では大声での応援を避けるなど感染予防を図り、観戦者の入れ替え時に県職員らが座席を消毒するという。観客席には最大3000人が座る見込み。

熊谷知事「共生社会に向けて意義がある」

 熊谷知事は学校連携観戦プログラム実施について「共生社会の実現に向けて意義のあること」とし、「科学的根拠に基づいて感染リスクをコントロールできる環境なら問題ない」とした。

 会場の幕張メッセがある千葉市では、パラスポーツの理解促進に取り組んできた経緯もあり、全市立学校167校が参加予定。引率者も含めて約2万8000人を見込む。児童・生徒の参加には保護者の同意が必要とし、人数確認などを進めている。

 一方、政府が千葉県などに発令中の緊急事態宣言を9月12日まで延長する方針を固めたことを受け、熊谷知事は「ワクチン接種が前進すれば中等症、重症患者のピークアウトはいずれ必ず出てくる。それまで県民とともに乗り越えたい」と話した。

中止の神奈川・海老名市「県境をまたぐ移動 感染リスクが高まる」

 学校連携観戦プログラムについて、横浜市、海老名市が参加中止を決めたことが17日、神奈川県教育委員会への取材で分かった。新型コロナウイルス感染への懸念が理由。

新国立競技場の予定だった

 神奈川県内では、両市の小中学生ら1000人が新国立競技場(東京都新宿区)で開催される陸上の観戦を予定していた。海老名市教委の担当者は「県境をまたぐ移動となり、感染リスクが高まる可能性がある。緊急事態宣言が発令されていることも考慮した」と説明した。

 学校連携観戦プログラムは自治体や学校が希望する場合に実施するとしていて、神奈川県教委が両市に意向を確認した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年8月18日

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