全国初、家族の世話をする中高生「ヤングケアラー」にヘルパー派遣 高崎市が2022年4月から

安永陽祐 (2021年9月1日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 群馬県高崎市は、きょうだいや家族の世話をする18歳未満の子ども「ヤングケアラー」の支援に来年4月から乗り出す。家事や家族の介護などを担っている子どもの負担軽減のため、代行するヘルパーを無料で派遣する。市教育委員会によると、ヤングケアラー支援としてヘルパーを派遣する取り組みは全国でも初めて。

高崎市内の中学校、各校に1~2人と判明

 厚生労働省と文部科学省による昨年12月~今年1月の実態調査では、「世話している家族がいる」とした中学生(2年生)が5.7%、高校生(同)が4.1%いることが明らかになった。学業や進路への影響、同世代からの孤立などの課題が指摘されている。

 高崎市教委は6月、市内全中学校25校の校長に、ヤングケアラーに該当する生徒がいるか聞き取りしたところ、各校で1~2人程度いることが判明。高校生も含めると市内に60人程度のヤングケアラーがいると想定し、支援を決めた。

民間ヘルパーを週2回、1日2時間派遣

 支援では、民間のヘルパー2人を1日2時間、週2日、家庭に派遣する。市内在住の中高生を対象とし、掃除や洗濯、料理、きょうだいの世話などの生活援助や、高齢や障害のある家族などの介護を子どもに代わって行う。

 学校が支援窓口となり、希望する保護者や生徒が申し出る。生徒の状況を把握している担任が必要と判断した場合、校長に申し出ることもできるが、支援申請は保護者の同意が必要。申し出を受けた学校が市教委に支援を申請し、ヤングケアラー支援推進委員会が支援の認定や内容を検討する。

 ヘルパーの派遣費用など事業費は1億円と見込み、来年度予算案に計上する。

 富岡賢治市長は「高崎市のヤングケアラーは高崎市で守る、という決意で取り組んでいきたい」とコメントした。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年9月1日

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