対面でのつながりが難しい不登校の子どもたち さいたま市がオンラインでアプローチ

前田朋子 (2022年1月29日付 東京新聞朝刊)
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Growthが入る予定の公共施設=さいたま市見沼区で

 不登校などで長期間欠席する児童生徒の増加を受け、さいたま市教育委員会は新年度、オンライン学習支援を主に行う不登校等児童生徒支援センター「Growth(グロース)」を、見沼区内の公共施設内の空き会議室に設置する。初年度は通信費や光熱費など414万円を計上する。

1人1台タブレットを活用し、個別学習

 さいたま市教委総合教育相談室によると、不登校や病気で長期欠席する子どもは増加傾向にあり、2020年度は2451人(市立の小中高、中等教育学校の合計)だった。市教委は、市内6カ所の教育相談室で対面学習や課外活動の機会を提供し、各種相談に応じているが、保護者や本人から申し出がなく、学校との定期連絡以外につながりのない家庭もあり、アプローチ方法が課題となっていた。

 グロースは、市教委が1人1台配布したタブレット端末を活用し、対面での接触が難しい子どもたちとオンラインでつながることが狙い。初年度は教員免許を持つ職員やIT技能に優れた職員を数人配置し、オンラインでの個別学習やホームルームの機会提供などを想定している。

 連携する教育相談室の職員が学校の家庭訪問に同行し、子どもたちにグロースの存在を知らせる。

 市教委の担当者は「オンラインでも対面でも、つながりを持つことが重要。ニーズも手探りからのスタートだが、一人一人の状況を把握し、少しでも支援したい」と話している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年1月29日

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