千葉県の小学校で対面給食が再開 指だけだったリコーダー授業も吹くように コロナ対策を緩和

中谷秀樹 (2022年5月31日付 東京新聞朝刊)
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久々に再開された対面給食で主食メニューの揚げパンを食べる児童=千葉県の習志野市立谷津小学校で

千葉県独自の方針 熊谷知事が視察

 千葉県の熊谷俊人知事は30日、習志野市立谷津小学校を訪れ、給食時の対面着席の再開など、新型コロナウイルス対策で制限が続いた学校活動が緩和されていく現場を視察した。

 熊谷知事は4月14日、学校給食は「対面での黙食も可能」とするなど千葉県独自の制限緩和の方針を表明し、感染防止対策を図った上で「一歩踏み出してほしい」と呼び掛けた。これを受け谷津小は4月下旬から制限を段階的に緩和。さらに、5月24日から4~6年生に限り、対面給食の日を1カ月に1日設けた。

黙食でも、表情を見て「楽しさ」に

 5年生の外国語の授業では、マスクを着用した児童同士が対面で英会話を試みるグループ学習が公開された。4年生の音楽では、コロナ禍の飛沫(ひまつ)防止策で指の動きだけ練習してきたリコーダーを実際に吹く授業が再開し、クラス全体で合奏。黙食の対面給食は机を向かい合わせに配置するが、ぴったり合わせず一定の距離を確保。井上聡子校長は「児童がお互いの表情を見ながら食べることで楽しさや温かさが生まれてくるのでは」と説明した。

 視察を終えた熊谷知事は「必要以上に諦めていた学校活動を着実に取り戻していただいている。英語のグループ学習は声に出してコミュニケーションをしたいから学ぼうという気も起きてくる」と評した。対面給食は保護者などから慎重な声も一部あり、強制していない点について、「焦る必要はない。理解を得ながら一歩ずつ着実に進んでいくことが大事」と強調した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年5月31日

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