経済的に苦しい子どもに学習支援「無料塾」 多摩地域の3団体があす立川でセミナー コロナ禍で高まる需要

佐々木香理 (2022年6月10日付 東京新聞朝刊)
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無料塾「日野すみれ塾」で勉強を教えるボランティア講師(左)。子どもの約7割は女子児童、生徒という=日野すみれ塾提供

 経済的に厳しい環境に置かれた子どもの学習支援の在り方を考える「無料塾セミナー」が11日、立川市内で開かれる。多摩地域で無料塾を運営する3団体が企画した。主催者は「子どもの貧困や教育格差問題に関心のある人はぜひ参加してほしい」と呼び掛ける。参加無料。

能力を伸ばせる子に、学習の機会を

 3団体は、中学生、高校生の学習支援に携わるNPO法人「八王子つばめ塾」(八王子市)、小学4年~中学3年を対象にした「日野すみれ塾」(日野市)、15歳以上の中卒、高校中退者らの学び直しを支援する一般社団法人「慈有塾」(多摩市)。セミナーは9回目で、立川での開催は初めて。

 無料塾の現状や意義を八王子つばめ塾の代表者が紹介。3団体への質疑応答の後、塾の運営、居場所づくり、貧困と学び直しのテーマごとに分かれ、参加者同士で話し合う。

 日野すみれ塾代表の仁藤夏子さんは「学習のチャンスがあれば能力を伸ばせる子にそれが与えられないことは、将来的に社会の損失につながる」と強調。新型コロナ禍で収入が減少した家庭などから入塾相談が急増し、無料塾の需要は高まっているといい、「セミナーを機に無料塾に携わる団体や個人が増えることを期待したい」と話す。

 午後1時45分~午後4時半、立川市錦町の立川南口HMビル5階の立川ホールで。定員20人で予約優先。無料塾セミナーの申し込みは申し込みフォームで、問い合わせは日野すみれ塾=電話080(1088)5078=で受け付けている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年6月10日

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