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少年野球にサングラス 安心カ~ン!でヒット

寺西雅広 (2016年7月5日付 東京新聞朝刊)
写真

サングラスをかけてキャッチボールする名古屋北リトルの子どもたち=名古屋市で

 日焼け顔に白い歯、そしてサングラス-。少年野球で、以前は禁止されていたサングラスを着用する動きが広がっている。「子どもにふさわしくない」などのイメージがあったが、紫外線や安全面を考慮して認める大会やチームが増えている。

紫外線とボールから目を堅守

 「ナイスボール!」。5月下旬、名古屋市守山区のグラウンド。強い日差しの下、少年硬式野球チーム「名古屋北リトル」の小中学生たちがキャッチボールで汗を流した。目には黒いサングラス。今春から着用を勧めている野道輝夫監督(76)は「以前から安全を考えて、かけた方がいいと思っていた。他の指導者にも勧めています」と話す。

 野道さんによると、野球におけるサングラスの効用は2つある。1つは紫外線対策。野球など屋外スポーツは長時間、日光にさらされ、目が影響を受けやすい。

 金沢医科大の佐々木洋教授(眼科学)が2010年に石川県内の中学生312人の目の状態を部活動ごとに調査したところ、紫外線によって白目が黄色くなる瞼裂斑(けんれつはん)の初期症状が野球部員の61.5%で見られた。屋内の部活動の2倍ほどに達しており、佐々木教授は「紫外線は白内障や翼状片の原因となる。子どものころから対策が必要」と指摘する。

 もう1つはボールから目を保護すること。野道さんは、3月の練習試合で相手チームの外野手が太陽光で打球を見失い、ボールが顔面に直撃したのを見て、自分のチームで着用を決めた。体や技術が未熟な子どもは打球への反応が遅れることがあり、ボールが直撃すれば眼底骨折や失明の危険も。野道さんは「特に今の子は外遊びが少ないからか、ボールを目で追えない子が多くて危険」と話す。

着用セーフ!の動き広がる

 現在、名古屋北リトルでは小学1年~中学1年の22人のうち、外野手3人と内野手1人がサングラスを使用。打球が当たっても割れにくいプラスチック素材で、5月上旬の公式大会でも着用した。

 外野手の小学6年富田涼太君(11)は「日差しがあっても見やすく、安心感がある」とお気に入りだ。

 高校と大学、社会人、プロは以前からサングラス着用が認められており、日本リトルリーグ野球協会も数年前、規約に「プレーに必要ならサングラスを認める」と明記した。担当者は「以前はイメージが良くないとの考えがあり、規約で禁止していた。今は子どもの安全を考慮している」と説明する。夏に開催される全日本中学野球選手権大会でも、今年から野手全員のサングラス着用を認めた。

アウト?失礼?な時は外そう

 一方、ルールで認められていても、現場の指導者が「相手に失礼」などと着用させないケースもある。野球チームの目のコンサルティング会社ビジョンサポート(名古屋市)の加藤一幸代表は「失礼と思うなら、話すときは外すなど方法はある。けが予防の観点で考えた方がいい」と話す。

 大会でサングラス着用を認める動きは野球以外でもある。日本高校ゴルフ連盟は、2014年度から着用を許可。昨年の全国大会では約2割の選手がサングラスをかけてプレーした。

 ゴルフは芝の照り返しが強く、バンカーの砂やほこりが目に入りやすい。サングラスは目の保護に効果的だが、連盟は「以前はファッションとして身に着ける選手が多く、禁止していた」と説明。今でもプレー中のみ許可しており、クラブハウス内では外すよう指導している。