脳性まひのバイオリニスト 式町水晶さんが小学生に伝えた「頑張りすぎないで」 切れた弦は交換できても、心は交換できない

西岡聖雄 (2021年10月31日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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児童の前で生演奏する式町水晶さん=小田原市で

 東京パラリンピックの閉会式に出演した小田原市に住む脳性まひのバイオリニスト式町水晶(みずき)さん(25)が10月27日、市内の前羽小学校で「夢をもって生きる」をテーマに講演した。「選手らの笑顔がすてきだった」という閉会式の感動を語り、自分自身や友だち、仲間の大切さを訴えた。5、6年生の計43人が聞いた。

地元・小田原市で講演 いじめ体験も紹介

 中学卒業まで車いす生活だった式町さんは冒頭、小学校の特別支援学級の先生が児童数と同じ12人だったこと、体力差から通常学級の級友が全員ウルトラマンに見えたこと、「今も夢に出てくる」といういじめ体験も紹介した。

 閉会式で演奏した曲を含む5曲を東日本大震災で被災した木で作られた「津波バイオリン」などで演奏。バイオリンの弦を心にたとえ、「弦を張りすぎるとパチッと切れる。弦は交換できても心は交換できない。夢をかなえる努力は大切だが、絶対に1人で頑張りすぎないで。約束だよ。友だちとの遊びも大事」と説いた。

 閉会式について「選手たちは1番を目指してきたが、競技が終わると互いにたたえ合う笑顔がすてきだった。笑顔を絶やさないスタッフの姿にも励まされた」と伝えた。

 生徒代表2人は「バイオリンの生演奏は初めて。被災地支援の行動力がすごい。自分を生かせるようになりたい」「弦を心にたとえ、頑張りすぎると心が壊れてしまう話が胸に響いた」などと感想を語った。

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