【危険な通学路】スクールガードが事故を未然に防ぐ ドライバーに手作り地図配布、日報作成
市原市立五所小 危険な11カ所をケア
「『ご安全に』と声をかけることで、ここを走る車が減ったり、時間をずらしたりしてくれたら」
五所小のスクールガード、会社員土門甲造さん(52)は通学路を走る車を止めながら、そう願う。
八街市での児童5人死傷飲酒運転事故を受け、市原市が昨年9月に実施した通学路の合同点検で、五所小では11カ所で危険な状況が確認された。市教育総務課によると、それに伴う対策は7カ所ですでに実施され、残りの4カ所は本年度中に行われるという。
土門さんは合同点検で「交通量が多く危険」と見なされた正門近くの道路を見守る。歩道橋を渡った児童が直進して正門に行くために使う道路だが、歩道はガードレールがなく狭い。白線とカラー化が施されているが、信号のない十字路が2カ所ある。
土門さんは見守りだけでなく、市の点検箇所の通行車両を誘導し、周辺の道が市の点検箇所であることを示す手作りの地図を運転手に渡している。一部で一方通行の道もあり「どこから車両が出てくるかわからず危険だ」と説明する。
「教員が見えない部分」登下校の様子報告
同じスクールガードで元建設業の岩島孝さん(80)は、3年前から自身が目にした児童や通学路の様子を「日報」として記録する。「教員が見えない部分を学校に報告することで児童の安全に役立ててほしい」と、毎日5~10行で天気や登下校時に気付いたことをまとめ、教員に手渡している。
空いた時間は自転車で学区を見回り、公園工事の開始や新たな危険箇所の発見も学校に伝えている。報告書を受け取る五所小の恒崎昭義教頭は「こまかく情報共有していただき大変ありがたい。指導の参考にさせていただいている」と話す。
正門付近に住む70代の男性は「道路のどこから誰が出てくるかわからなく怖い道。児童の親御さんたちは彼らがいて安心だと思う」。スクールガードの存在感を語った。
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