給食の牛乳「ストローレス」が増えてます プラスチック削減へ、雪印メグミルクが新容器

小寺香菜子 (2023年4月28日付 東京新聞朝刊)
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飲み口に直接口を付けて飲むタイプの牛乳パック(右)とストローを使って飲む従来の牛乳パック

 東京都内でプラスチックストローを使っていない牛乳パックを公立小中学校の給食で提供する市区町村が、2023年度から10市区増えた。都や各自治体の要望を受けて大手乳製品メーカー「雪印メグミルク」(新宿区)がストローなしの容器を導入し、全体を押し上げた。同社によると、年間最大4600万本のストロー、13.8トンのプラスチック使用を削減できる計算になる。

都内の公立小中 本年度は10市区増

 都教育庁は都内の全62市区町村のうち50市区町村を15の区域に分け、地域ごとに牛乳納入業者を決めている。各区域の具体的な自治体名について都教育庁は「自治体により対応が異なる可能性がある」として公開していない。

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新たに導入したパックでストローを使わずに牛乳を飲む雪印メグミルクの担当者

 2022年度はストローなしが18市区町村、ストロー利用が32市区町村だった。2023年度は雪印メグミルクがストローを使わない紙パックに切り替えたことで、ストローなし自治体が28市区町村に増えた。

 都教育庁は2023年度の業者選定で入札参加の条件に「環境配慮」を追加。一方、今年2月には練馬区の小学4年堀越えりかさんがストロー廃止を訴えてオンラインで集めた署名約3万人分を区長に提出していた。

側面を指で押すと、飲み口が開く

 雪印メグミルク販売店企画グループ統括チームの武田幸士課長は「都が環境問題に熱心に取り組んでいることを認識しており、それに応えたいと思った。署名提出も含めストローをなくしてほしいという声が、ストローレス容器への変更の後押しとなった」と話す。

 都教育庁の入札担当者は「さらにストローレスの取り組みが進むことを期待する」と話す。堀越さんは「うれしい。都全体で変わってほしい」と話している。

 ストローレス容器は側面を指で押すと飲み口が開く仕組み。都教育庁は「今のところ問題なく飲めているようだ」と説明。雪印メグミルクは「必要な児童生徒には学校の判断でストローを提供する」としている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年4月12日

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