家でも学校でも借りて読める「電子図書館」コロナ禍で拡大 つくばみらい市の小学校で体験講座

(2023年7月8日付 東京新聞朝刊)
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総合学習の時間に電子図書館の使い方を教わる児童たち=いずれもつくばみらい市立伊奈小で

 新型コロナ禍をきっかけに、いつでもどこからでも電子書籍を借りられる電子図書館が全国の公共図書館で急速に広まっている。茨城県内でも取手市、日立市、つくば市などが新たに導入しており、つくばみらい市立図書館にも今月、「開館」した。7日には市立伊奈小学校で体験講座があり、5年生39人が電子書籍の借り方などを学んだ。

PC、スマホ、タブレットで使える

 体験講座の講師は、つくばみらい市立図書館の司書五十嵐惇郎(あつろう)さんが務めた。子どもたちは早速、図書館の利用者カードのアカウントを使ってタブレット端末からログイン。漫画好きの女子児童(10)は「学校の図書室にない本を電子図書館で探したい」と、真剣な表情でタッチパネルを操作していた。

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タブレット端末で電子書籍を検索する女子児童

 電子図書館では、インターネットを通じてパソコンやタブレット端末、スマホからアクセスすることで、自宅や学校、職場などにいながらにして、好きな時間に電子書籍を借りて読むことができる。

875冊のうち335冊は「読み放題」

 つくばみらい市立図書館の場合、紙の本とは別に1回2冊まで、15日間貸し出す。利用者は市内在住や在学、在勤者に限られる。現在、小説や伝記、学習漫画など875冊をそろえ、うち335冊は複数の利用者が同時に借りられる「読み放題」の対象だ。今後、蔵書は充実させていく。

 幽霊にまつまわる本が好きだという男子児童(11)は、読み上げ機能を使って文章を聞きながら「とても分かりやすい」と喜んだ。五十嵐さんは「目の不自由な人にも便利な機能です」と説明した。

 伊奈小には、図書室と学級文庫を合わせ約1万冊の紙の蔵書がある。学校司書の中村美帆さんは「ページをめくる手触りが心地いいのは紙媒体。デジタルはたくさんの本にふれあえる」と、双方の長所を挙げる。

コロナ禍で非来館サービスに注目

 一般社団法人「電子出版制作・流通協議会」(東京都)によると、電子図書館を設けている自治体は2020年1月1日時点では91だったが、2023年4月1日には5倍以上の501に増えた。

 協議会事務局の長谷川智信さんは、自治体での導入が急増した要因について「コロナ禍で多くの公共図書館が一時閉鎖され、非来館サービスが注目されたのが大きい」と指摘する。

 茨城県内で現在、電子図書館があるのは17市。コロナ禍以降では、取手、笠間、桜川、日立、高萩、稲敷、常陸太田、つくば、かすみがうら、つくばみらいの10市で新たに開設された。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年7月8日

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