青空の園庭で卒園式 44年の歴史ある横浜の幼稚園 新型コロナ対策で初の試み  

(2020年3月19日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 立派に育った子どもたちを保護者に見てほしい-。横浜市栄区の静心幼稚園は18日、開園から44年の歴史で初めて、卒園式をホールではなく園庭で開いた。新型コロナウイルス感染症の影響で子どもだけの式も考えたが、会場を変え、これまで通り保護者も出席しての式にした。汗ばむほどの陽気に恵まれ、子どもたちの元気な声が青空に響いた。 
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青空の下、卒園証書を受け取る園児=いずれも横浜市栄区で

「成長した姿見せたい」教諭たちから声

 「ようちえんにはいったとき しらないともだちばっかりで ないたときもあったけど いまではたのしいおもいでさ」

 卒園証書の授与が終わり、最後のプログラムは定番曲「思い出のアルバム」の合唱。歌詞の合間に園オリジナルの言葉を織り交ぜながら、子どもたちは大きな声で歌いあげた。園児席の後ろや園庭の脇では、ビデオカメラなどを手に親たちが静かに見守っていた。

 同園は、新型コロナウイルスの感染防止のため2日から休園。内山八重子園長は当初、子どもだけの卒園式を考えたが、先生たちが声を上げた。「ドキドキしながら子どもを幼稚園に預けてくれたお父さんお母さんに、成長した姿を見せたい」。会場を園庭に変更することで、保護者も参加できることにした。

いつもの3月とは違ったけれど

 例年なら3月は最後の給食を食べたり園庭で思い切り遊んだりしつつ、卒園式の練習を重ねて子どもたちの気持ちを高める大事な時期。今年は園庭での卒園式のため、証書を渡す舞台や席の配置や飾り付けを考えたり、子どもが自宅で証書を受け取る練習をできるよう写真入りの説明プリントを作ったり、先生はいつもと違う準備に追われた。

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「おうちで頑張ったよ、という話を聞けてうれしかった」と語りかける佐藤彩先生

 迎えた本番。子どもたちは戸惑ったりふざけたりすることなく、式は約一時間で無事に終わった。「本当はドッジボールもしたかったし、ウメの花も咲いてきれいだから見に行きたかった。でも、みんながそれぞれおうちで頑張ったよね。卒園式ができて良かった」。卒園児の担任の佐藤彩先生は笑顔に涙を浮かべながら子どもたちにこう語りかけた。保護者会代表の寺島朋子さんは「幼稚園は子どもにとって初めての集団生活で、卒園は親としての一区切り。式を見られて良かった」と感慨深そうに話した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年3月19日

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