子どもが苦手な野菜や魚、食べさせるコツは? 「食べ残しゼロ」達成の栄養士に聞きました

(2019年3月22日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 野菜や魚は成長に欠かせない栄養が豊富に含まれるが、味やにおいを嫌がって食べ残す子どもは多く、食品ロスにもつながる。とはいえ、無理やり食べさせればかえって嫌いになってしまうもの。大切なのは、大人が調理法などを工夫して苦手意識を少しずつ取り除き、「食べられた」という経験を積み重ねていくことだという。

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野菜はちくわ、油揚げ、チーズなどと組み合わせて

 「野菜はタンパク質との相性がいい。卵や肉、ちくわ、さつま揚げ、油揚げ、チーズなどと組み合わせて食べさせるのがこつ」。こう話すのは、東京都文京区立金富小で給食の献立を作る松丸奨さん(35)。地場食材の活用度などを基に、学校給食の日本一を決める2013年の「全国学校給食甲子園」で優勝、給食の食べ残しをほぼゼロにした実績を持つ栄養士だ。

 カレー、肉じゃが、シーザーサラダ…。松丸さんによると、子どもに人気のメニューは、いずれも野菜とタンパク質を組み合わせたものだ。タンパク質のうまみで味にこくが生まれるため、野菜も食べやすくなるという。カリカリに炒めた油揚げをサラダにのせたり、煮物にちくわを入れたり、野菜スープにウインナーを入れたりと、いろんな組み合わせを試してみよう。

口に入れやすいようにカット 達成感を覚えさせる

 「ほかの具材の味が助けてくれ、食べられることもある」。そこで気を付けたいのが、野菜を子どもの口に入る大きさにカットすること。せっかく肉など好きな具材と一緒に食べようとした時に、大きすぎて口に入らないと、食べる気をなくしてしまう。

 野菜をペースト状にしてカレーなどに入れれば、気付かずに食べるかもしれないが、「そのときは食べたとしても、別のときにサラダにして出したら食べない」と松丸さん。苦手意識を乗り越えて、その野菜を好きになってもらうためには、子どもが「苦手だけど食べられた」と達成感を覚えることが大切だという。

魚は「苦手な三大理由」をクリアすれば大好きに

 魚はどうか。松丸さんによると、子どもが魚を嫌がる理由は、におい、骨、見た目-の3つ。生臭く、小骨が多くて食べづらい、しかも頭やしっぽが付いた「いかにも魚」といった状態で出されるのが、最も苦手な調理例という。逆に言えば「三大理由をすべてクリアすれば、苦手な子どもでも食べられる」。その例の一つが、にぎりずし。新鮮なネタは臭みもないし、骨もなく、見た目も色鮮やかだ。だからこそ、多くの子どもにとって「大好きなメニュー」になっている。

入門編には「サケの切り身」を 食べたらほめる

 この「三大理由」をクリアしやすい入門編として、松丸さんが薦めるのがサケの切り身。癖が少なく、骨も取り除きやすい、色もオレンジでカラフルだ。「最初はサケフレークでもいいので積極的に出してみて、少しでも食べられたらほめる。魚への抵抗感をなくしていくのが大事です」

 サケに慣れたら、次はスズキやタラなどの白身魚、さらにサンマやアジ、イワシなどの青魚へと、少しずつ“難易度”を上げていくといい。塩や酒をふって焼いたり、ショウガやネギを入れて煮たりすれば臭みが取れるし、梅干しや酢を入れて煮込めば骨まで軟らかくなる。丸ごと一匹の焼き魚は迫力があってハードルが高いと思うかもしれないが、しょうゆベースの甘辛だれをかければ照りが出ておいしそうに見える。

 「子どもは大人と違って舌の経験値が低い。少しずつ慣れさせてください」

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年3月22日

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