「液体ミルクを川崎市で備蓄してほしい」 市民グループがメーカー担当者と検討会

安田栄治 (2020年3月10日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 東日本大震災の発生から11日で9年。その後も地震や台風などの自然災害は続いている。備えを強化するため、市による乳児用液体ミルクの備蓄を目指し、川崎市麻生区で子育て中の母親らでつくる市民グループが検討会を開いた。「災害弱者」と言われる乳幼児を守るため、ママたちは積極的に意見を出し合った。
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検討会で製造会社の担当者(左手前)から液体ミルクの説明を受けるリンクママのメンバーたち=川崎市麻生区で

昨年3月から国内販売 常温保存で水やお湯不要

 グループは、母親になっても外出する機会を減らさずに、自分を磨いたり、学んだりできる環境づくりを目指している「Link mama(リンクママ)」。同区で開かれた液体ミルクの検討会には母親7人が参加した。

 液体ミルクは常温で保存でき、水や湯が手に入らない環境下でもそのままで乳児に栄養を与えることができる。2016年の熊本地震の際に海外からの支援物資として注目され、昨年3月から国内でも販売。多くの自治体が備蓄を始めている。

「緊急時に母乳が止まったら…」「父親でもOK」

 液体ミルク製造会社の担当者も出席し「災害時にも安全なスチール缶を使用」「賞味期限は1年」「普段使っている哺乳瓶の吸い口部分を缶に直接取り付けるアタッチメントが開発された」などと説明した。

 授乳中の母親たちは「緊急時に母乳が止まってしまうことがあるので液体ミルクを普段から飲ませたい」「粉ミルクと違って調合の必要がないので、不慣れな父親にも授乳をまかせられる」などと、利用価値の高さや、備蓄の必要性を語り合った。

 リンクママの永井和美代表は「若いママたちに良い意見を出してもらい、大変参考になった。川崎では災害時用の市の備蓄品に液体ミルクがまだ入っていないので、皆の意見を参考にして今後、市にお願いしていきたい」と話していた。

Link mama(リンクママ)

 2018年に設立。登録者数は現在112人。3歳以下の子どもを育てている母親が半数以上を占めており、参加しやすい保育付きワークショップなどの活動を続けている。災害時には地域で情報交換して助け合うことが不可欠として、情報交換アプリを活用した防災コミュニティーも立ち上げた。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年3月10日

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