臨時休校がそのまま春休みに 「スマホの長時間利用が心配」 トレンドマイクロ中村さんに”親がすべきこと”を聞きました

 全国の小中高校で新型コロナウイルス対策の休校が始まって1カ月。子どもたちはそのまま春休みに入りました。首都圏では感染拡大の恐れも出てきており、外出しにくい状況は続いています。

 「東京すくすく」が休校を受けて行った緊急アンケートでは、スマホやゲーム漬けになった子どもの体力不足や生活リズムの乱れを心配する声が寄せられました。スマホに長時間触れることで想定される子どもたちへの影響や注意点について、インターネットセキュリティー大手「トレンドマイクロ」(東京都渋谷区)の中村江里さんのお話を紹介します。進級や進学のタイミングでスマホデビューする前に、親子で決めておくべきルールについてもアドバイスをいただきました。

タブレットを見る子どもたち

個人情報をネットに公開、生活リズムの崩れも

 子どもの在宅時間が長くなり、スマホに触れる時間が増えることで、子どもがトラブルに巻き込まれる可能性は高まっています。不正アクセスやフィッシング詐欺、架空請求などのサイバー犯罪のほか、知識やモラルが不足しているために起こるトラブルも。「自分自身や家族、友人の個人情報や画像を誤ってネット上に公開してしまった」「SNSや動画視聴などに熱中して、生活リズムが大幅に崩れてしまった」といったことが想定されます。

 私たちが昨年12月、小学6年から中学3年でスマホを利用しているお子さんがいる保護者600人余りに行ったアンケートでは、子どもの3人に1人がスマホを利用していてトラブルを経験しています。「迷惑メールやスパムメールを受け取った」という回答が圧倒的でしたが、「暴力、薬物、性的描写などを含む有害なサイトを閲覧した」「ネット上で知り合った見知らぬ人と連絡をとったり、直接会ったりした」という回答もありました。

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トレンドマイクロの中村江里さん(同社提供)

対策は「教育的」「技術的」の両面で

 こうしたトラブルから子どもを守るために、保護者は子ども自身が危険な目に遭わないようにする方法を教える「教育的対策」に加え、OSやキャリア、セキュリティ企業が提供しているツールを用いてリスクを回避する「技術的対策」も必要であることを知っておきましょう。

 教育的対策としては、アプリやSNSなどを利用するメリットとともに、先ほど挙げたような個人情報の問題など、何に気をつけなければならないか、を教えてください。スマホ利用に関して、スマホ依存を防ぐためのルールやネットのマナーに関するルールを家庭内で決める際には、保護者が一方的に決めるのではなく、子どもと話し合うことが大切です。具体的なルールの事例などを紹介したトレンドマイクロのサイトの記事を、ルール作りの参考にしてください。 

 技術的対策は、「1日何時間まで」「何時まで」など親子で決めたルールを技術的に補う対策と考えて使いましょう。不正サイトへのアクセス防止や不正アプリの感染防止ができるセキュリティーソフトもあります。

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