障害があっても一緒に遊ぼう。インクルーシブ公園から始めよう 「関わる機会ない」人が6割超…関連団体の調査で見えたこと
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砧公園「みんなのひろば」、としまキッズパークが誕生したけれど
東京都内では3月に都立砧(きぬた)公園に「みんなのひろば」(世田谷区)、9月に「としまキッズパーク」(豊島区)など、インクルーシブな遊具がある公園のオープンが相次いだ。
一般社団法人「TOKYO PLAY」(渋谷区)が8月31日~9月13日、公益財団法人の東京都公園協会と連携し、みんなのひろばに来ていた大人と子ども計200人(障害者は27人)に聞き取り調査をした。
調査では、身内や家族に障害者がいない大人140人のうち、子どものころを含めて障害者と関わる機会が、「よくある」「たまにある」が47人、「ない」が93人と答えた。
「障害者理解がないから」公園に行くこと自体にハードルを感じる
調査では、子どもから「障害って何?」や「障害がある子と会ったことがない」のほか、大人から「障害は自分と関係ない」という声も。障害児の家族が「子が大声を出して嫌な目で見られないか」、子に障害のない大人が「障害児にけがをさせないか」と互いに心配し合う様子もうかがえた。
TOKYO PLAYチーフコーディネーターの神林俊一さん(34)は「障害のあるなしに関係なく、相手が分からずに不安を覚えていた。それにより、関わろうとしなくなってしまう」と危ぶむ。
ひろばに来ない障害児らの声も聞こうと、世田谷区内の子育て支援拠点、PTAなどでも9月末時点で130人ほどに聞き取った。
「迷惑をかけないよう、人がいる場所にいかない」「障害者理解がなく、心の負担が大きすぎる」といった声も聞かれた。
「障害がある子とも遊べると思って」との声も 理解し合う第一歩
健常者と障害者が共に楽しめる社会に、どうすればなるのか。
「理解がなければ、障害児は公園にすらたどり着けない」と神林さん。「ひろばなら、障害がある子とも遊べると思って来た」という声もあったと紹介し、「障害者の悩みや思いを地域で理解し合うことが第一歩。公園から始めよう」と呼び掛ける。
調査結果は来年3月にも冊子にまとめる。
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