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「まさか足が変形するなんて」子どもの靴、大きすぎも小さすぎもダメ!

(2016年11月1日付 東京新聞朝刊)
 どんどん大きくなる子どもの足。小さい靴を無理に履かせてしまったり、つい大きめのサイズを買ってしまったりすることが多く、子どもの足に悪い影響が出る場合がある。専門家は「毎月サイズが適切か確かめて」と勧める。

買うとき「すぐに大きくなるから」と思っちゃうけど

 「靴選びで大切なのは、子どもの足の成長を妨げないことです」

 NPO法人日本足育(あしいく)プロジェクト協会(奈良県大和郡山市)が9月に同市で開いた講座。協会顧問で、小野整形外科(愛知県半田市)院長の小野直洋さん(48)が、子どもの靴選びのポイントを紹介した。

 小野さんは、足の指が変形した子どもが増えていると感じている。理由のひとつは、「足に合わない靴を履いていること」。

 12年前から、地元の幼稚園2園で園児の足裏を計測しており、毎年約300人のデータを集めた。それによると、例えば幅の狭い上履きを履いている園児は、園内をはだしで過ごしている園児と比べて、親指と小指が内側に曲がる傾向が分かった。「小さいサイズが影響した」と指摘する。

 親は「すぐ大きくなるから」と、大きいサイズの靴を子どもに買うことが多い。小野さんは「子どもの靴のサイズは1センチ大きいと、大人のサイズに換算すると1.5センチから2センチも大きいことになる。こんなぶかぶかな靴は履いてられませんよね」。大きすぎても小さすぎても、外反母趾(ぼし)になる可能性がある

3~5歳なら「つま先の余裕1センチ」毎月確認を

 靴を選ぶときはまず、靴から外した中敷きの一番後ろにかかとを合わせる。足の大きさや靴の形状などによって異なるが、3~5歳ならつま先の余裕が約1センチになるのが適切なサイズ。他にも、靴の中で指が十分動くかなどのポイントがある=表参照。子どもの足の成長は早い。小学校入学前の子は、毎月、靴が合っているか確認すべきだという。

図解 子どもの靴選びのポイント

 「足と靴は家でいうところの基礎。しっかりしていないとぐらつきができ、体のどこかにひずみがくる」と、適切な靴選びと運動の大切さを訴える。

 子どもの足の成長のためには、よく歩いたり、しっかり運動したりすることも大切だ。歩いて登園する子ほど土踏まずがしっかり形成されている傾向がある。

 「車で移動することが多くなり、公園で遊ぶことも減った。子どもの運動量は減っている」。結果として足が成長せず、扁平(へんぺい)足が増えているという。扁平足は歩く時の衝撃を吸収する機能が発達していない状態で、けがや痛みの原因になる場合がある。

「きつくて痛い」「もう少し我慢して」→変形していた

 日本足育プロジェクト協会は、代表理事を務める玉島麻理さん(51)=大和郡山市=が2013年に設立した。きっかけは、小学1年だった長男の右足の小指が、付け根から内側に曲がっているのを見つけたこと。

 2カ月前に靴を買い替えたばかりなのに、長男は「きつくて痛い」と訴えたが、「もう少し我慢して」とそのまま履かせていた。「まさか靴で足が変形するなんて。そんなことを知る機会もなかった」と振り返る。指は長期間、曲がった状態だったとみられ、6年たった今も曲がったままだ。

 その後、玉島さんは専門書を読んだり、学会に参加したりして勉強。協会設立後はアドバイザー養成講座を開き、現在、各地に60人のアドバイザーがいる。

 玉島さんは「口の中のケアのように、足も適切な靴選びと運動をしっかりすることで健康を保つことができると、多くの人に知ってほしい」と話す。