【おすすめクリスマス絵本】東京すくすく連載陣&編集チームとっておきの8冊

おすすめクリスマス絵本

 クリスマスが近づいてきました。この時季、たくさんのクリスマス絵本が書店などにも並んでいます。お子さんとどんな絵本を楽しんでいますか。東京すくすくからも、日ごろコラムや作品を寄せていただいている方々や編集チームのメンバーが、大切にしている1冊をご紹介します。自宅で楽しんだり、贈り物に選んだりする参考にしていただけたらうれしいです。

「MIRACLE TWINS」の南家真紀子さん 『スノーマン』レイモンド・ブリッグズ作(評論社)

写真 スノーマン

 幼い頃、この絵本をもとにイギリスで製作されたアニメーション作品「スノーマン」(1982年)を見たのが出会いです。

 「まきちゃん、これすごくいいよ見てみな」とアニメーション作家の叔父がビデオテープを届けてくれました。

 そして美しくて儚(はかな)いストーリーと色鉛筆の繊細な表現に、一気に引き込まれました。言葉なんてなくても、美しい表現はひとの心をあたたかくできるんだ…と幼心に感じたのでした。

 原作である絵本「スノーマン」は、ページの中にたくさんの美しい絵画が並んでいるようで、眺めるだけでストーリーに入り込んでしまいます。

 少年とスノーマンの織りなす一晩の奇跡を、1つの言葉もなしに描く、美しい絵画表現にあたたかく包まれるはずです。

「お父ちゃんやってます!」の加瀬健太郎さん 『クリスマスのおくりもの』ジョン・バーニンガム作(ほるぷ出版)

写真 クリスマスのおくりもの

 うちにはクリスマスの本は何冊かあるのですが、兄弟の中で一番の読書家の次男(9つ)に聞いたところ、これが一番面白いクリスマスの本だそうです。

 おもしろポイントは、

 「サンタクロースがプレゼントを届け忘れた少年のところに行くのに、乗り物に乗せてもらったり、借りた乗り物をことごとく壊していったりするところ」

 らしいです。

「子育て日記」の清水健さん 『まどから おくりもの』五味太郎作(偕成社)

写真 まどからおくりもの

 出産祝いでいただいた、窓の部分が開いているしかけ絵本です。サンタさんがその部屋で誰が寝ているのか間違わないように、息子がその窓を手であけて教えてあげる。

 今は小学生になった息子が3歳の頃、よく読んでいました。窓の部分が破けてしまっている思い出の絵本です。

「子育て日記」の古泉智浩さん 『クリスマスいないいないばあ!』インゲラ・アリアニウス著(岩崎書店)

写真 クリスマスいないいないばあ!

 いりやまさとしさん作の『めくってばあ!』(学研)という絵本は、今7歳の兄が赤ん坊の時からよく読んでいて、3歳の妹も受け継いで読んでいます。フェルトの目隠しをめくるとハチやダンゴムシが現れます。

 この本は『めくってばあ!』と同じ方式のクリスマス版でフェルトの目隠しをめくるとクマさん、雪だるま、エルフ、サンタさんなどが現れます。何度めくっても現れるものは同じなのですが、何度も何度もうれしそうにめくって、最後まで行くと「もういっかい」と言って最初から見ます。

写真 クリスマスいないいないばあ!

「子育て日記」の奥山佳恵さん 『ズボンのクリスマス』林明子作(福音館書店)

写真 ズボンのクリスマス

 なによりこの、コンパクトさがたまらなくキュートな1冊です! スッと持ち歩けてパッと取り出せる。電車での移動中にも活用できると思います。

 いつまでも親の意をくまない「もっくん」に、自分の意思を持って行動できるズボンがもっくんをつき動かす物語。せっかちな親であることを自覚している私としては、激しく共感している世界観。おそらく作者の林さんによる、ああもうせめてズボンよ動けという、願望から生まれた物語なのではと想像するのも楽しいです。

すくすく編集チーム 栗田慈野 『こりすのクリスマス』豊福まきこ作(BL出版)

写真 こりすのクリスマス

 子どもが通っていたこども園で、先生とおチビさんたちが「サンタさんをお手伝いするなら?」と大盛り上がりしたことがあります。

 クリスマスツリーの下にクッキーとコーヒーを置いてあげたい、プレゼントを間違えないよう窓に印をつけてあげたい、トナカイがラクになるようソリにエンジンをつけてあげたい…。アイデアはどれもすてきで、いずれ訪れる「サンタは本当にいるのか、いないのかショック」の後にも、絶対に覚えていてほしい…と思いました。

 2021年の冬に出版されたこの新刊は、プレゼントを通して大切な人を想う気持ち=幸せがテーマ。クリスマスの前に親子で読みたい本です。

すくすく編集チーム 石井知明 『きょうりゅうがすわっていた』市川宣子 作/矢吹申彦 絵(福音館書店)

写真 きょうりゅうがすわっていた

 きみが生まれる少し前、マンションの前に大きな恐竜がやってきた。10階の窓から毎日キャベツを食べさせていたら―。クリスマスの不思議な出来事を、父親が6歳になったわが子に語ります。

 息子が恐竜にハマっていた3歳のころ、よく読みました。落ち着いたトーンと温かい絵柄が、寝る前の読み聞かせにぴったり。

 読み終わった後、あなたが生まれてくるのがどれだけ楽しみだったか、生まれてきてくれてどれだけうれしかったか、ということを自然に話せるのもおすすめポイントです。

すくすく編集チーム 小林由比 『サンタおじさんのいねむり』ルイーズ・ファチオ原作/文 前田三恵子 絵 柿本幸造(偕成社)

写真 サンタおじさんのいねむり

 私(1975年生まれ)が生まれる前、1969年に出版された作品ですが、子ども時代、母から読み聞かせてもらった絵本の中でも大好きで、忘れがたい1冊です。

 イブの日、おくさんにサンドイッチとコーヒーを手渡され、「けれども、まちにつくまでたべてはだめですよ。あなたはおなかがいっぱいになるとねむくなってしまうんですからね」と見送られたのに、コーヒーで一休みし、サンドイッチまで食べてしまうサンタおじさん…。大人になった今、数々の失敗をしてきた私は、ダメダメな彼をどうしても憎めません。

 眠っているサンタおじさんを気遣い、プレゼント配りを手伝おうと、森中の動物たちが体の大きさに合わせたプレゼントを持って行列するシーンはきっと子どもたちに気に入ってもらえるはず。私も、何度も何度も見返した記憶があります。

 サンタおじさんが目覚めるラストシーンは何度読んでも、涙ぐんでしまう私。シンプルだけど、だれかのために力を貸そうという温かな気持ちをクリスマスには思い起こしたいな、と思っています。

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