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親の看病、家事しながら通学する「ヤングケアラー」に温かい手を さいたまのNPO、24日から国分寺で展覧会

(2019年5月22日付 東京新聞朝刊)
 親が精神疾患などのため、看病や家事、きょうだいの世話をしながら学校に通う子どもたちがいる。こうした子の支援を続けるNPO法人「ぷるすあるは」(さいたま市中央区)が24日から、東京都国分寺市で展覧会「生きる冒険地図」を開く。親が病気だったり障害があったりして、家事などを担う子どもは「ヤングケアラー」と呼ばれるが、主催者は「しんどい思いをしている子の存在を知ってもらい、温かい手を差し伸べる人が増えたら」と話している。
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展覧会で展示する、新作本の主人公を描いた絵を持つチアキさん=さいたま市で

「子の貧困や虐待の背景に、親の精神疾患少なくない」

 支援活動は、精神疾患の患者や家族の支援機関で同僚だった精神科医の北野陽子さんと、看護師の細尾ちあき(チアキ)さんが2012年に始め、15年に同NPOを設立した。

 2人は、地域で支援に関わった経験や専門知識を基に絵本を制作。チアキさんが絵と物語を、北野さんが解説を担当し、これまでに7冊を出版した。北野さんは「子どもの貧困や虐待の背景に、親がメンタルヘルスの問題を抱えているケースは少なくないが、見えづらい。こうした家庭を応援する手が圧倒的に足りていない現状に目を向けて」と呼び掛ける。

新作本の絵など50点展示 子に「生きる工夫」を助言

 展覧会では、新作「生きる冒険地図」(学苑社、税込み1296円)の主人公を描いた作品など約50点を展示。活動の趣旨に賛同した女優の東ちづるさん、美術家の中津川浩章さんが企画・展示を手掛ける。縦約1メートル、横約1.3メートルの大作もあり、販売もする。

 新作本は、子ども向けに生きる工夫や困った時の対応方法をまとめた。例えば、遠足の弁当は「コンビニ弁当を詰め替える」、家族が誰も来られず寂しい学校行事は「休んでもいい」などと助言する。学校教諭ら大人に向けても「子どもそれぞれに事情がある。忘れ物をしても、頭ごなしに叱らないで」と訴える。

 同NPOは、子ども、親、支援者向けに病気の知識や相談先、制度などを発信するサイト「子ども情報ステーション」も運営する。

6月4日に東ちづるさんとのトークイベントも

 チアキさんは「子どもと同時に親への支援も必要。そもそも情報が届いていなかったり、役所に手続きに行けなかったりする親もいる。周囲が責めずに、もっと手を貸してあげられる世の中にしたい」と話す。

 展覧会は、国分寺市東元町2の「カフェスロー」で6月5日まで。午前11時~午後6時。月曜休み。6月1日午後6時半から出版記念イベント、同4日午後7時から東さん、中津川さんのトークイベント(いずれも有料、事前申込制)もある。詳細は同NPOホームページ で。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年5月22日