「虐待?」気になる親子を見かけたら… 児相への通告以外にできることは? さいたま市で臨床心理士が講演会

浅野有紀 (2019年12月3日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 「私たちにできることは、児童相談所への通告だけですか」と題した講演会(さいたま市社会福祉協議会主催)が2日、同市の浦和ふれあい館であり、45人が聴講した。親が心に不調を抱える子どもを支援する同市のNPO法人「ぷるすあるは」スタッフで公認心理師・臨床心理士の緒方広海さん(40)が、身近に起こりうる虐待との向き合い方を伝えた。

「適度な距離感で隣人を気に掛けてほしい」と話す緒方さん=さいたま市で

声を掛ける時と、様子を見る時と…繊細な関わり方が必要

 「報道される死亡事件以外にも、虐待は日常の中にある」と緒方さん。虐待が疑われる親の多くは、支援が届かず孤立していると指摘した。自身も双子を含む3人の子育てを経験し、夜泣きがやむ時間がなく、過酷な日々だったという。

 気になる親子を見掛けた場合、「支援が必要な人がいる」との目線で児相へ相談するか、本人から相談してもらえる関係を築く必要があるとした。その上で、「声を掛ける時と一歩ひいて様子を見る時を見極める、より繊細な関わり方が求められている」と述べた。

 さいたま市の金田友美さん(47)は「近所に気になる家庭はあるが、もし違ったらと思うと通告できない。何ができるか、気に掛けていきたい」と話した。

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