千葉・東葛地域にフードバンク 流山、柏、松戸…6市の子ども食堂が協力

林容史 (2019年12月25日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 千葉県の東葛地域の6市の子ども食堂が協力し、「とうかつ草の根フードバンク」(TKF)を11月に設立した。家庭で眠っていたり、企業で余ったりした食品を流山市の倉庫に保管し、必要とする子ども食堂や家庭に、必要な分だけ配分する。子ども食堂が主体となって地域でフードバンクを運営する試みは全国的にも珍しいといい、「現場を持っている強みを生かし、必要とする家庭の要求に応えていく」と意欲を見せる。
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保管した食品を持ち帰る子ども食堂の関係者ら=千葉県流山市で

運営で精一杯の子ども食堂 子に目を配る余裕なく

 TKF設立の旗振り役の一人が松戸市小金原の高橋亮さん(66)。2016年に知人の居酒屋で、千葉県内で3番目となる子ども食堂「こがねはら子ども食堂」を開き、食事や学習支援を続けている。今年、県が確認した千葉県内の子ども食堂は137カ所で、都内に近い柏、松戸、流山、我孫子など東葛6市では50カ所ほどに増えているという。

 子ども食堂の運営は、個人や企業の寄付、団体の助成金に頼っているのが実情だ。ともすれば食堂運営だけで手いっぱいで、肝心の子どもや家庭の様子まで目を配る余裕が失われてしまっているという。このため、思いを同じくする子ども食堂がネットワークを構築、食品を融通して支え合うフードバンクを立ち上げた。

必要な物を必要な分だけ 困窮世帯ともつながる

 代表を務める梅沢一雄さん(58)が農家で使っていた倉庫を提供、改修後、試行的に食品の受け入れと配布を始めた。光熱費など年会費3000円で来年4月に本格的に運営を開始する。

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「現場を持つ強みを生かす」と話す高橋さん=松戸市で

 地域にフードバンクがあれば、それぞれの子ども食堂が必要な食品を必要な分だけ持っていけばよく、余分な送料がかからなくて済む。食べ物を必要としている生活困窮世帯と子ども食堂が直接、つながっていることも大きな強みという。

「週1回食事を出しても、子の貧困は解決しない」

 高橋さんは「週1回、食事を作って出しても、子どもの貧困問題はなくならない」と指摘する。当初、給食を食べるために学校に来たり、家に帰らず公園で勉強したりしている子どもたちにショックを受け、子ども食堂を始めた。しかし、集まって来る子どもたちを通して貧困から子育て、介護、独り暮らしの高齢者など、地域が抱えるさまざまな問題が見えてきたという。「敷居の低い子ども食堂だからこそ、皆の居場所になれる」と必要性を訴える。

 TKFではコメや麺類、缶詰、インスタント食品、レトルト食品、乾物、調味料、飲料、お中元の残りなどの寄付を呼び掛けている。冷凍食品も受け入れ可。

 問い合わせは高橋さん=電話090(2733)0555=へ。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年12月25日

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