足立おせっかい子育てプロジェクト 児童養護施設で育つ10代向け「ビジネス学校」

砂上麻子 (2021年1月24日付 東京新聞朝刊)
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商品づくりを学ぶ児童養護施設の子どもら=いずれも足立区で

 東京都足立区のベビーアクセサリーメーカー「T&E JAPAN」代表の染谷(そめや)江里さん(38)が、区内の児童養護施設で暮らす10代の子どもたちの自立を支援する「足立おせっかい子育てプロジェクト」を立ち上げた。毎月2回ビジネス学校を開き、ものづくりの楽しさを伝授。区内での販売を目標に、子どもたちのアイデアを基にした手作り雑貨の開発も進めている。

出産を機に乳幼児の雑貨づくり

 「商品をつくる時は利用シーンや誰に使ってほしいか考えましょう」。中小企業診断士の小沼梨沙さんがアドバイスを送る。プロジェクトの一環として、16日に足立区内の児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」で開かれたビジネス学校。生徒たちからは、「文房具をつくりたい」「色はパステル系がいい」と、次々にアイデアが飛び出した。

 染谷さんは2012年、出産を機に乳幼児向けの手作り雑貨を企画、製造する会社を設立。数年前からは、小物を作る大人向けのワークショップも開いてきた。

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児童養護施設の子どもを支援するプロジェクトを立ち上げた染谷さん

1回だけのつもりが長期支援へ

 足立区の職員から「新型コロナの影響で児童養護施設では外での活動ができない。子ども向けのワークショップができないか」と相談されたのが今回のプロジェクトのきっかけ。1回だけのつもりだったが、子どもたちが施設を出た後、就職や進学で自立する必要があると知り、生きる力が身に付く長期的な支援が必要と感じた。

 プロジェクトは、手作りの品を手掛ける地域の女性ら約10人が参加し、昨年11月にスタート。ビジネス学校のほか、小物づくりを教えるワークショップも随時実施している。

施設以外の”心のよりどころ”に

 「施設を出るまでに一つでも好きなことや自分の強みを見つけることで、理想に近い働き方ができるはず」と染谷さん。「クリスマス・ヴィレッジ」の自立支援コーディネーターの郡司公太さん(36)も「地域の人と顔見知りになれば、施設以外に心のよりどころができる」とプロジェクトに期待を寄せる。

 子どもたちのアイデアを基にした商品は、3月20日に舎人地域学習センターである「とねりマルシェ」で販売する予定。染谷さんは「施設と地域の大人が一体となって子どもを見守っていきたい」と、活動を外に広げていく意義を語った。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年1月24日

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