町田市の子ども支援5団体が連携スタート 悩みは人手と資金 課題解決のネットワークづくりへ

宮本隆康 (2022年5月15日付 東京新聞朝刊)

課題などについて語り合う参加団体の代表者ら=東京都町田市で

 「町田の子どもたちへ町田の大人たちができること」をテーマに、子どもの支援活動をしている東京都町田市5団体の代表者らが初のトークセッションを市内のホールで行った。各団体が情報を共有して課題の解決に向け連携するのが目的。今後も継続的に開き「参加団体で緩やかなネットワークをつくりたい」という。

活動の悩みや行政への要望を共有

 参加したのは、無料塾などを運営する「つるかわ子どもこもんず」や遊び場づくりに取り組む「子ども広場あそべこどもたち」、居場所として食堂を開く「OMUSUBi」、不登校などの子どもを支援する「つるかわ不登校カフェanone」と「リトリト」。リモート参加を含め約60人が耳を傾けた。

 各団体の代表らが活動の説明後、課題などを語り合った。人手不足と活動資金確保についての悩みが相次ぎ、行政への要望も出た。anoneの佐々木由佳さんは「公共施設の利用料などは市から補助や支援をもらえないのかと、いつも思う」と漏らした。

「行政と市民の擦り合わせが必要」

 つるかわ子どもこもんずの福田有美子さんは「一番ほしいのは常設の支援活動拠点。いつでも来てもらえる場所があれば、話す機会が増え、子どもと信頼関係を築く時間が短くなる」と訴えた。

 子ども広場あそべこどもたちの岡本恵子さんは「市と一緒にいろいろな活動をしてきたが、市民側は『これでは行政の下請けじゃないか』、行政側は『市民は言いたいことばかり言ってくる』となりがち。良い活動にするには、市民と行政がやりたいことをもっと擦り合わせないといけない」と指摘した。

 最後にトークセッションを発案した福田さんが「一つの団体の活動では限界があり、私たちでチームをつくりたい」と各団体と参加者に呼びかけた。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年5月15日

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