鴨川市に第3の居場所「にじいろはうす」がオープン 困難に直面する子、障がい児や外国人の子の子育てを支援

山本哲正 (2024年11月9日付 東京新聞朝刊)
 さまざまな境遇にある子どもたちと地域住民が交流できる「子ども第3の居場所」として、「にじいろはうす」が千葉県鴨川市花房にオープンした。ひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食など、困難に直面している子どもたちを放課後に支援。ほかに障がい児や外国人の子など、多様な子育てをサポートする施設となる。

整備中の「にじいろはうす」と加藤恵子さん

元小学校長が開設 広場やカフェで交流促す

 施設は木造平屋約24平方メートルで六角形の建物。中央に、多世代で交流できるよう芝生広場を用意する。孤立や孤食などに直面する子どもたちを支援する「第三の居場所」としては小中高生約15人を受け入れてスタートする。定員は20人。

 元教員・保育士やソーシャルワーカーなど常勤、非常勤計8人のスタッフがおり、月、木、金曜の午後2時半~7時、活動する。

 一般社団法人にじいろはうすが、日本財団の助成を受けて開設した。同法人代表理事の加藤恵子さん(66)は元小学校長で、鴨川市教育センターで4年間、主任学習指導員として不登校支援をしていた。しかし、当初10人程度だった利用者が3倍近くに増え、物理的にも子どもたちの「居場所」がなくなって新拠点の必要を痛感したという。

 2022年4月に法人を立ち上げ、市から子どもサポート事業を受託。昨年4月に同市打墨(うつつみ)でフリースクールを始めた。

写真

大きな窓で中が明るい造り。放課後等デイサービス事業も実施する=いずれも鴨川市花房で

 新施設にじいろはうすでは、障がいのある子どもらを受け入れる放課後等デイサービス事業も実施。カフェも用意し、孤立しがちな親たちにも利用してもらう。英語の堪能な看護師にも協力してもらい、外国人の子育て相談にも乗る。

 今後、地域住民も巻き込んで田植え体験、収穫祭なども開きたいという。加藤さんは「ここで過ごす子どもたちが鴨川の良さを感じてくれるよう関わっていきたい」と抱負を語った。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2024年11月9日を一部修正

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