多胎児を育てる家庭へ”ラブレター” 先輩ママのリアルな声、専門家のアドバイスを伝える冊子が完成

(2020年5月5日付 東京新聞朝刊)
 双子や三つ子など多胎児(たたいじ)の家庭のグループ「ツインズエイド」が、妊娠中から生後1年の家庭向けに必要な情報をまとめた冊子「わたしたちの多胎育児」を作った。近く販売する予定。
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双子の息子たちと冊子を紹介する稲垣智衣さん

小さく産まれたことに「自分を責めた」

 冊子は、出産後の生活や活用できる制度や施設、母親の心の揺れ動きなどをテーマ別に紹介。先輩家庭のリアルな声や、専門家の意見もたくさんある。

 多胎児の半分が妊娠37週未満、7割が2500グラム未満で生まれている中で、当事者300人以上へのアンケートでは、半数以上が新生児集中治療室(NICU)や回復治療室を経験していた。ある母親は、小さく産まれたことに「胸が締め付けられ、自分を責めた」が、看護師の優しさに「癒やされた」とつづっている。

「当事者だから伝えられることがある」

 ツインズエイド発起人で、4歳の双子をもつ稲垣智衣(ともい)さん(41)は、多胎児を産むのはハイリスクなのに、「納得できる情報が手に入りにくかった」と振り返る。同様に不安を抱えている人は多いはず。ましてや外出自粛(じしゅく)で人との交流が難しい今、「当事者だからこそ伝えられることがある。この冊子は、ラブレターのような思いで作った。温かい気持ちを感じてもらえたら」と呼びかける。

 1部900円、60ページ。申し込みや詳しい情報は、ツインズエイドのホームページで。

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