さあ4度目の出産立ち会い ベテランの僕でも「背中をさする」のは難しい〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉

(2020年10月2日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

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 「この家はさ、みんな走り回って騒いでて、楽しそうだと思って、子どもが集まってくるんじゃない?」と寝る前に長男が言い出した。

 「どこの子ども?」と聞くと、「ほら、また赤ちゃん生まれてくるじゃん」と長男。知らなかったが、うちの子どもは集まってきていたらしい。もうすぐ4人目も集まってくれるみたいなので、そろそろあんまり騒がないでほしい。

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 ところで、嫁さんは毎回出産方法を変えている。

 長男の時は、イメージトレーニングや腹式呼吸で心身をリラックスさせて臨むソフロロジー法。次男は、無痛分娩(ぶんべん)。三男は、自然分娩。そして四男は、また無痛分娩で出産予定。

 痛い→無痛分娩→痛み忘れる→やっぱり痛い→無痛分娩という流れ。どんな産み方でも、母子ともに健康であれば、それ以上に望むことはない。

 そして、さあ産むぞって時になれば、僕にできることなんて、嫁さんの背中をさすることぐらい。

 しかし、これがなかなかどうして難しい。

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 長男の時は、陣痛がくる前にオニオンサラダを食べてしまい、「口臭いからあっち向いてさすって」と言われ、長時間そうした結果、首の筋を痛めた。

 三男の時は、さすっていたら「あんたの指のささくれが痛い」と叱られた。

 立ち会いも4回目でベテランの域に入ってきた僕は、生タマネギを控え、ハンドクリームをたっぷり塗り、万全の準備でもって出産に臨みたい。

 ※第1金曜日掲載

加瀬健太郎(かせ・けんたろう)

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 写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(リトルモア)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。10歳、7歳、3歳の3兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。

 

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