〈中倉彰子さんの子育て日記〉15・真剣勝負に充実顔

(2013年4月12日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

中倉彰子さんの子育て日記

武蔵の国・府中けやきカップ

 前回の日記でお伝えした「武蔵の国・府中けやきカップ」。今回は女流棋士トーナメントのほかに、初めて「子どもチーム対抗戦」という、小学生以下を対象とした団体戦を開催しました。

 3人がチームを組んでそれぞれ対局し、3人中2人が勝つと、勝ち上がることができます。

 計画通り、長女のマイ(小学校1年)は、同級生のカズ君、その弟のアツ君(保育園年中)とチームを作って参加しました。

 カズ君は学童で友達と指し、アツ君はお父さんに教わっているとのこと。マイはというと、前日にパパに教わっただけで、ほとんど一夜漬け。「出たくないなー」と、尻込みしています。 

 さて、当日。初めての大会にもかかわらず、ちょうど将棋盤のマス目の数、81人の子どもが参加してくれました。

 私はトーナメントの対局と主催者としての仕事があり、残念ながら娘たちの雄姿を見ることができず。カズ君のお父さんからの報告によると…。

 初戦はなんと、3人とも勝利。やったー!

「勝て!」子どもならではの声援

 次の対戦。最初にアツ君が負けて、次に誰かが負けるとチームは敗退。途中で優勢になったカズ君、突然椅子から立ち上がり、隣のマイに向かってひと言、「よし、マイちゃん勝て!」。

 大人ならプレッシャーがかかるので、絶対に言わないセリフ(笑)。子どもならではのほほえましい光景ですね。

 さて、結果は…2人とも負けて予選突破はならず。残念。でも、後から送ってもらった写真を見ると、3人ともとても充実した表情。カズ君のお母さんからも、「親子で楽しませてもらったよ~」とうれしい報告をもらいました。

 会場で、「たくさん負けちゃったよ」と、残念そうに話しかけてくる子がいました。「たくさん指して偉いよ! たくさん指した方が強くなるんだから」と、その子を励ましながら、自分自身を励ましているような気持ちに。そう、私は今年も負け…。悔しいけれど、何とか次回につなげていきたいと思っています。

 そうそう、この日記の切り抜きを持って、「読んでますよー」と話しかけてくださる方も。思わぬところで読者の方と交流できたことも、うれしい出来事でした。(プロ棋士)

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