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【動画あり】台所から自由研究のススメ ココアで火山再現 リアルさに記者も胸アツ!

永井理 (2019年8月5日付 東京新聞朝刊)
 キッチンにある道具や食材を使って、地球の動きをどこまでまねられるだろうか。火山の噴火、地震、豪雨を降らせる積乱雲などの現象を、台所で再現する実験を紹介していく。面白くてリアル。しかもおいしい実験だ。

「山頂」にカルデラ 以前取材した三宅島そっくり

 実験をしながら、あまりのリアルさに胸が熱くなった。駆け出しのころ、三宅島(東京都)をヘリで取材したのを思い出したからだ。

 伊豆諸島の三宅島は美しい火山島だ。2000年に噴火し、みるみる山頂が落ち込んで、直径約1.6キロのくぼ地(カルデラ)ができた。

 火山の下にたまっていたマグマが、何かの理由で別の場所に逃げていくことがある。すると地下に空洞ができ、山頂が耐えられず崩れ落ちるとカルデラができる。初回は、カルデラを再現する実験だ。練乳をマグマに見立て、ココアの粉末で火山をつくる。聞くだけでおいしそうだ。

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ティッシュ、ペットボトル、茶こし…家にあるもので簡単に

 多くの火山実験を編み出してきた秋田大の林信太郎教授に実演してもらった。

◇用意するもの
・ココア60~80グラム
・練乳70~90グラム
・硬めの板(20センチ四方)
・おかずカップ
・三脚(ペットボトルでも代用可)
・マグカップ
・茶こし
・スプーン
・ティッシュ
・きり(穴あけ用)

実験の手順

  1. 三脚に、直径5ミリほどの穴を開けたアクリル板を置いてティッシュで穴をふさぐ。その上に、穴を開けた弁当用おかずカップ(高さ2~2.5センチほど)を置き、練乳を注いで「マグマだまり」をつくる。三脚はペットボトル3本で代用でき、アクリル板は百均の書類トレーでもよい。
  2. その上にココアをふりかけて火山をつくる。茶こしで細かくふるうのがコツ。林さんは「いろいろ試したがバンホーテンが一番うまくいく」と話す。ココアの量は火山の大きさにもよるが60~80グラムほど。
  3. 直径15センチ程度の火山ができたらティッシュの栓を抜く。練乳が抜けるに従って山頂がへこみ、カルデラが出現した。まるで三宅島だ。
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(上)ココアの火山に出現したカルデラ(秋田大で)は、(下)三宅島(2005年撮影)にそっくりだ

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使ったココアは、実験の後で美味しくいただけます

 実験では練乳マグマがカップに流れ落ちるが、実際のマグマの移動先はさまざま。

 三宅島では、地下数キロにあったマグマが北西方向に水平に移動して、山頂の下に空洞ができ陥没した。北西に動いたのは、地下の岩板にかかる力の関係によると考えられている。

 18年には、米ハワイのキラウエア火山でもカルデラができた。この場合は、山のふもとから溶岩が流れ出してマグマだまりに空間ができ、山頂が落ちたという。

 この実験の楽しみは、あとでココアを味わえること。飲んでもいいし、練乳と練り合わせて生チョコ風にしても驚くおいしさだ。「子どもたちに実験を披露するときは最後にココアを飲んでもらう。すると記憶に残る」と林さん。

 飲みきれなくても心配はない。ココアと練乳は意外にもあまり混ざり合わず、回収して何度も使える。マグマだまりの形や大きさ、火山の規模などを変えると陥没の様子も変わる。いろいろな種類のココアで試すのも面白い。夏休みの自由研究にどうだろう。