国分寺の「日本手話で教える学習塾」が評判 聴覚障害のある子どもの放課後を豊かに

竹谷直子 (2020年8月18日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 東京都国分寺市光町1の手話を中心にした学習教室「sign studio YANA」が、聴覚障害のある子どもたちや保護者の間で評判を呼んでいる。箭内(やない)秀平塾長(32)=同市=は「放課後にも安心して学び、過ごせる場所にしたい」と意気込む。
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子どもたちとオンライン講座をする箭内さん=国分寺市で(箭内さん提供)

ろう学校の「日本語対応手話」とは違う

 箭内さんは1歳の時に予防接種の副作用で聴覚障害を負い、都立立川ろう学校を卒業。ろう学校の教諭も経験した。多摩地区に聴覚障害がある子どもたちが楽しく通う塾をつくりたいと今年1月に開業した。

 この塾の特徴は、耳の不自由な人の間で広く使われている「日本手話」を主体として授業をすること。ろう学校の授業では、日本語の文法に対応した「日本語対応手話」が主体で、日本手話が使われることは少ないという。同塾では日本語対応手話では理解が難しい学習を日本手話でサポートできる。

オンライン「遠足」やプログラミングも

 3月は新型コロナウイルス感染拡大の影響で塾を休業したが、オンライン授業を導入して4月に再スタート。学校行事が感染予防のために次々となくなる中、ビデオ会議アプリZoomを使い、オンライン運動会やエジプトの風景をバックに遠足気分を味わう「デジタル遠足」を開いた。

 将来必要なスキルを身に付けてもらいたいと、手話で学ぶプログラミング講座も開いている。聴覚障害者の塾でのプログラミング講座は珍しいという。

 小中高生25人ほどが通い、不登校の子どもや神奈川や埼玉県から受講する生徒もいる。受講生の親からは「読み書きが苦手だった子が日本手話の授業を受けて上達した」と声が上がる。箭内さんは「自学自習の姿勢を身に付けられ、みんなが気楽に集まれる居場所作りを続けていきたい」と筆談で取材に答えた。

 聴覚障害のある小中高生が対象。JR国立駅から徒歩3分。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年8月18日

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