デルタ株猛威の中で新学期 全授業をオンライン化、夏休み延長…首都圏の学校の対応は

(2021年8月24日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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タブレット端末を使ったオンライン授業の説明を受ける生徒たち=23日、東京都世田谷区の下北沢成徳高で

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、首都圏の学校の多くが今週から新学期を迎える。文部科学省は学びの機会確保が重要として一斉臨時休校を求めていないが、感染力が強いデルタ株の猛威で、子どもの感染者は増加。オンライン授業導入に踏み切る学校も出ている。神奈川県では、3つの政令市全てが月内の臨時休校を決めた。リスク回避の動きが広がっている。 

下北沢成徳高校 8月末までオンライン授業

 東京都世田谷区にある下北沢成徳高校は新学期の24日から今月末まで全ての授業をオンラインに切り替えた。

 登校日の23日は、入学後に初めてオンライン授業を受ける1年の生徒が、タブレット端末の使い方や受講時の注意事項について、担任教員から説明を受けた。

 生徒の一人は「これだけ感染が広がっているのだから適切な措置だと思う」と話しながら「先生とのコミュニケーションをきちんとできるか心配」と不安げな表情を浮かべた。

7割が電車通学…リスク避け、教員も在宅

 同校では、教員も日直担当者以外は登校せず自宅から授業を行う。9月に入って12日までの緊急事態宣言発令中は、学年ごとの分散登校とオンライン授業を組み合わせ、それ以降は感染状況を見て判断するという。

 平野昌子校長は「できる限り対面授業を実施したいと考えているが、緊急でやむを得ない措置」と説明した。

 生徒数約300人の私立女子高の同校は、約7割が電車通学。短縮授業などで混雑時間帯にかからないよう配慮しているが、感染リスクが高い「密」を少しでも避ける狙いもある。

デルタで状況一変 私学は自律的な判断を

 中学生と保護者向けの学校公開行事も大幅に変更する。28日に予定していたオープンスクールは中止。9月の学校説明会はオンライン化し、見学会や個別相談会は予約制にして受け入れ人数を大幅に減らす。

 増田泰雄広報部長はこう強調する。「デルタ株への置き換わりで状況が大きく変わった。国からの求めがなくても、私学は学校ごとに自律的な判断で生徒を守らなければいけない」

夏休み延長、修学旅行の中止、部活の制限…各自治体の動向は?

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タブレット端末を使ったオンライン授業の説明を受ける生徒たち=23日、東京都世田谷区の下北沢成徳高で

東京都 調布、日野、多摩の3市が小中学校の夏休み延長

 東京都では、都立学校の大半が9月1日から2学期などが始まる。都教育委員会は各校に対し感染状況を踏まえた分散登校やオンライン授業の活用、短縮授業の実施などを通知している。宿泊を伴う修学旅行などの活動も、中止か延期する。

 生徒らの健康観察の徹底や、部活動は都外に移動しての練習試合などは休止し、活動日や活動時間を制限することも求めた。

 調布、日野、多摩の3市は、市立小中学校の夏休みを延長する。調布市は9月5日まで、多摩市は今月31日まで延長。日野市は29日まで臨時休校とする。

神奈川県 横浜、川崎、相模原、大和の4市が夏休み延長

 神奈川県では、横浜、川崎、相模原、大和の4市が市立学校を31日まで臨時休校とするか、夏休みを延長すると決めた。南足柄市は9月3日まで市立学校を臨時休校とすると決めた。

 千葉県は、高校や特別支援学校などの県立学校に対し来月12日まで分散登校、時差登校として、通常より短縮した日程とする方針。感染状況を見ながら、その後の対応を判断する。

 部活動も来月12日までは中止とする。小中学校を管轄する市町村教委にも県教委の対応を連絡した。

 時差登校と短縮日課は、当分の間は継続する方針。

 埼玉県は県立学校の夏休み延長について「延長するかどうかを含めて今後の対応を検討中」としている。ふじみ野市や三郷市などの小中学校は2学期の開始を9月1日に延期する。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年8月24日

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