教え子へのわいせつ容疑で、板橋区立小学校教諭を逮捕 教室に鍵を掛けて胸を触る

天田優里、山田雄之 (2021年10月11日付 東京新聞夕刊、2021年10月12日付 東京新聞朝刊)
 教室に鍵を掛けて女子児童にわいせつな行為をしたとして、警視庁捜査一課は11日、強制わいせつと監禁の疑いで、東京都板橋区立小学校教諭の高橋慶行容疑者(29)を逮捕した。「性的な欲求を抑えられなかった」と容疑を認めている。

「アニメのスタンプあげる」と呼び出し

 逮捕容疑では、昨年10月中旬~12月上旬ごろの放課後、教科担任を務めていた教え子の10代の女児を同校の教室内に鍵を掛けて監禁し、胸を触るなどのわいせつな行為をしたとされる。その後、「このことは誰にも言わないでね」と口止めをしたという。

 捜査一課によると、事件当時、教室内は2人きりで、高橋容疑者が「放課後に教室に来れば(女児が好きな)アニメキャラクターのスタンプをあげるよ」と言って女児を呼び出していた。高橋容疑者は「スマートフォンで体も撮影した」と供述しているという。

 女児は今年5月、自宅近くの路上で高橋容疑者から「謝りたいことがあるので学校が終わったら公園に来てほしい」と話し掛けられた。女児から相談を受けた友人が学校に連絡して被害が発覚した。学校の聞き取り調査に高橋容疑者はわいせつ行為を認め、警察に出頭。以降、在宅勤務をしていたという。他にも同校の児童数人が同様の被害を訴えており、同庁が調べる。

 板橋区教委は「学校や教育活動への信頼を揺るがし、深くおわびする。二度とこのようなことが起こらないよう教職員の服務厳正に全力を尽くす」とのコメントを出した。

わいせつ行為で教員処分 後を絶たず

 小中学校や高校の教員が児童生徒らに対するわいせつ行為で処分されるケースは後を絶たない。5月、教員によるわいせつ行為を防止するための法律が議員立法で成立。わいせつ行為で免許を失効した教員の再取得を教育委員会が拒めるようにした。

教員を信じたい…指導と区別つきづらく

 文部科学省の調査で、2019年度にわいせつ行為やセクハラで懲戒処分や訓告を受けた公立小中高校などの教員は273人で、2018年度に次いで過去2番目に多かった。うち児童生徒へのわいせつ行為で処分された教員は126人で、今回のように自校の児童生徒や卒業生への行為では83人が処分されている。

 捜査関係者は「被害に遭った児童生徒は教員を信じたい思いを持っており、指導との区別がつきづらい場合が多い。教員が立場を利用し、無防備な児童生徒にわいせつ行為をするのは悪質性が高い」と話す。

 成立した法律では、教員のわいせつ行為などを「児童生徒性暴力」と定義し、同意の有無にかかわらず禁じ、国や地方自治体、学校に防止や早期発見を求めている。文科省は発覚した場合には原則、懲戒免職とすることや、予防策として教員と児童生徒間の会員制交流サイト(SNS)での私的なやりとりを禁止するよう教育委員会に指導している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年10月11日

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