トランスジェンダーのわが子を守るため「ちばLGBTQフレンズ」を設立した母親の思い 親の理解が子どもの安心の土台

鈴木みのり ( 2022年5月12日付 東京新聞朝刊)
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設立5年目を迎えた団体「ちばLGBTQフレンズ」の沼倉智美代表=千葉市で

 LGBTQ(性的少数者)の子どもやその家族を支える団体「ちばLGBTQフレンズ」(千葉市若葉区)が設立から1月で5年目を迎えた。自身もトランスジェンダーの子どもを持つ沼倉智美代表(45)は「誰もが性別にとらわれず、自分らしく生きてほしい」と願う。社会の理解も深めるため、最近は活動の幅を広げ始めた。

学ラン着用、2年かけて交渉

 「自分は男の子。女の格好は嫌だ」。沼倉さんの高校1年の子ども(15)は女性として生まれたが、2歳の時に性への違和感を訴え始めた。当初、沼倉さんは受け入れられず、嫌がる子どもに女の子用の洋服を着せていた。「いじめられるのではないかと不安で、体の性別に戻ってほしいという気持ちがあった」と振り返る。

 だが、子どもが周囲から「男なの、女なの」と戸惑いの目にさらされるのを見た時、「子どもを守らなければ」と思い直した。中学校に入学する際は、学校側と2年かけて交渉し、学ラン着用を認めてもらった。

 「性に違和感を持つ子どもが困った時、当事者同士で助け合いたい」と、2018年1月には団体を設立。2、3カ月に1回開く交流会には、毎回約30人が参加し、本人や家族が悩みを語り合う。

困り事の事例集を作りたい

 最近は、当事者だけでなく、LGBTQが抱える問題に理解のある人「アライ」の参加も受け入れるようになった。昨年8、9月には、当事者らが彩色したTシャツの展示を行い、延べ約50人が訪れた。現在は、本人が抱える困り事をまとめた事例集の作成を検討中だ。

 沼倉さんは「親がLGBTQについて理解することが子どもの安心の土台になる。子どもも親も楽しく生きてほしい」と話す。次回の交流会は6月12日午前10時から、同区で行われる。問い合わせや参加申し込みは沼倉さん=電話090(4171)0500=へ。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年5月12日

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  • ハスラー says:

    ええ話やなあ。愛を感じます。
    わたしも学生の頃は制服とかいやだったしいじめにもあってたんです。
    でも養子縁組の息子が好きな男の子がいるって言ってくれた時、同じ道をたどるとは思わなかった。
    全力でサポートして、今も支えたいと思う。
    当事者としても、そういう子たちは本当に苦しんでる。
    自分はおかしいんじゃないかとか、病気なんだとか。
    でもそれは別に自由で、おかしくないよって寄り添って上げられたらいいですよね。
    それは周りにいるみんなのお仕事ですから。

    ハスラー その他 30代

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