キッチンカーで無料塾などの活動費捻出へ 町田の「つるかわ子どもこもんず」卒業生の職業体験の場にも

宮本隆康 (2022年8月30日付 東京新聞朝刊)
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イベントで初出店した「つるかわ子どもこもんず」のキッチンカー=東京都町田市で

 東京都町田市鶴川地区で無料学習塾や無料フリースクールなどを運営する一般社団法人「つるかわ子どもこもんず」が、運営費の確保と子どもの職業体験のため、食べ物や飲み物を販売するキッチンカーを導入した。代表理事の福田有美子さん(56)は「子どもの受け入れ態勢を広げるほどの売り上げは簡単ではない。それでも、できる限り活用して頑張る」と話している。 

延べ220人からで200万円以上の寄付

 こもんずは、2018年に中学生向けの無料塾としてスタート。生活困窮で満足な食事をしていない子どもらに軽食を提供し、不登校の子どもら向けのフリースクールなども始め、現在は5つの事業に取り組んでいる。勉強を教えるボランティアや、食材を提供する農家など、地元住民の協力も得られた。しかし、事業を増やしたことで、小口の助成金や寄付では活動資金が足りなくなった。

 このため、クラウドファンディングで車を買い、キッチンカーで活動資金を捻出することを思い立った。今年4月から5月にかけ、延べ約220人から200万円以上の寄付が寄せられた。車両の購入費の不足分11万円や保険料、付属の設備の費用などはメンバーが負担した。

「レモンクリーム色」見たら声かけて

 7月下旬から3回、市内のイベントで出店。サンドイッチやトマトカレー、鶴川地区産ブルーベリーを入れたソーダ、ノンアルコールのカクテルを提供した。子どもたちが手作りした羊毛の小物も販売した。無料塾の卒業生がアルバイトをして、職業体験の場にする目標も実現した。10月からは月2、3回のペースで、イベントや公園で出店を予定。冬には子どもが栽培した野菜を使い、おにぎりとみそ汁をメニューにすることも計画している。

 福田さんは「レモンクリーム色のこもんずキッチンカーを見かけたら、気軽に声をかけてほしい」と話している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年8月30日

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