「地球温暖化を止めたい」流山の小学校で断熱ワークショップ 壁に断熱材、窓は二重サッシに
改修費はクラファンで目標達成
流山市は、2050年度の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指し、今年2月に「ゼロカーボンシティ」を表明。市内の工務店から「エネルギーを使わずに温暖化を防ぐには断熱化しかない」と提案があった。断熱効果を市民にアピールするため、子どもたちが毎日使いながら、断熱化が進んでいない学校施設でのワークショップの実施を決めた。改修費に充てるため、6月からクラウドファンディングで寄付を呼びかけると、137人から目標額の130万円を大幅に上回る約191万円が寄せられた。
校舎4階の直射日光を浴びる英語教室に断熱工事を行った。子どもらは、市内の工務店の職人に手ほどきを受けながら、天井裏にグラスウールを敷き、壁に断熱材を入れ、二重サッシの窓枠を作って窓にはめ込んだ。
省エネでCO2の排出を減らせる
作業の途中、建築設計会社「みかんぐみ」共同代表で東北芸術工科大教授の竹内昌義さんが講義。「地球温暖化を止めるには、二酸化炭素(CO2)の排出を減らす必要がある」と説明し、エアコンの効率を上げ、省エネにつながる断熱化の利点を解説した。
流山市立鰭ケ崎小6年の小林可奈さん(11)は「地球温暖化を止めたいと思って参加した。こんなに軽い断熱材だけで寒さ、暑さが防げることに驚いた」と感想を話した。
クラウドファンディングで寄付した神奈川県伊勢原市の一級建築士持田正憲さん(50)は「2人の子どもが通う小学校を断熱改修したい。子どもらが積極的に参加し、職人たちの協力で学校で勉強したことを実践している姿を見て、ワークショップの意義を強く感じた」と影響を受けた様子だった。
今後、サーモグラフィーなどを使って他の教室と温度変化を比較し、効果を実証する。
流山市環境政策課の飯田良瑛(よしあき)さんは「流山は住宅都市。温度差で起こるヒートショックの問題もあり、市内の住宅に普及していけば。断熱やエネルギー費削減などの効果がみられれば、公共施設の改修についても検討していくことになる」と話している。
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