パパ記者通信(8)どこに行くにもドレス♡ ここまで執着が強くなるとは…

佐野周平 (2017年6月23日付 中日新聞朝刊)

 昨秋、ディズニー映画「アナと雪の女王」で主人公が着ていたドレスを娘に買ってあげた。あくまでハロウィーンの仮装用のつもりだった。外出時にも徐々に着るようになり、今やドレスなしでは生活できないほどの執着を見せている。

写真

スーパーで買い物するドレス姿の娘

 ドレス姿の娘と初めて外出したのは半年ほど前。娘がドレス姿のまま靴を履き始め、正直戸惑った。周囲の視線が気掛かりだったが、行き先が近くのコンビニだったので、特に何も言わなかった。

 ここ数カ月、遠出の際は我慢させているが、地元では飲食店から温泉まで、ほぼドレス姿で出かけるように。幼稚園から園服姿で帰ってくると、まず最初にドレスを捜すほど。一度だけ洗濯中だったことがあり、「ドレスはどこ!」と妻に泣きながら怒鳴っていた。

 ここまで執着が強くなるとは思いもしなかった。個人的には許容範囲内だが、どこかで歯止めをかけるべきなのかという迷いもある。「子どもが好きなものに共感してあげるのは大事なこと。自信が生まれ、自己肯定感につながる」。静岡県吉田町こども未来課の家庭相談員田中奈緒美さん(57)の言葉にホッとした。

 ドレスは洗濯しすぎてボロボロに。見かねた伯母が2着目をプレゼントしてくれた。「いずれ興味が別に移るはず。度が過ぎると感じるまでは見守ってあげて」と田中さん。私もできることなら、娘の気持ちを抑えたくない。当分は好きなだけ着させてあげようと思っている。

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