俳優 落合モトキさん 信頼し合っていたおしゃれな祖父母 理想の夫婦です

植木創太 (2022年6月12日付 東京新聞朝刊)
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家族のことを話す落合モトキさん(坂本亜由理撮影)

家族のこと話そう

音楽や古着が好きなのは祖父の影響

 父方の祖父母が自宅から電車で数駅の所に住んでいたので、幼い頃からよく遊びに行っていました。祖父は服飾関係の仕事が長く、一昨年にがんで亡くなる直前まで、趣味の一環で家で古着屋を営んでいました。リーバイスの「スタプレ」というパンツが最近流行していますが、店には昔から置いてありました。

 祖父母の家は、いつもおしゃれな音楽が流れ、ミシンの音も響いていました。僕もお気に入りの服が破けると祖父の店に持ち込み、縫ってもらっていました。すぐ直してくれて、仕上げが本当にきれい。職人芸でした。僕が今、音楽が好きで普段古着をよく着るのは確実に祖父の影響。表現者という自分の軸ができたのはその環境のおかげだと思います。

 祖父母とも長野県出身で、結婚後、若くして上京してきました。出会いはお見合い。祖父が5歳下の祖母に一目ぼれし、猛烈にアプローチしたと聞いています。祖父は祖母の家の前に座り込んでプロポーズし、祖母は折れて結婚したそうです。

朝食は祖父が担当 祖母の大好物を

 世代的には珍しいと思うのですが、朝ご飯は祖父が毎日作っていました。せっかちな性格なので、おっとりした祖母が作るのを座って待つよりも、自分でやった方が気楽と思っていたようです。口数が多い方ではなく「嫁の分も作っておいてやったぞ」というのを態度で示していたのですが、いつもなぜかポテトサラダがあった。聞くと、祖母の大好物だったんです。それを毎日手作りして出す。いい男ですよね。

 今、夫婦を題材にした純愛度100%のドラマで夫役を演じています。人に寄り添う意味を考えさせられる物語。演じていると、夫婦の距離感って本当に難しいなと感じます。寄り添いすぎてパートナーに迷惑をかけてしまうことがある。その一方で、寄り添っていなくて駄目出しされてしまうこともある。

 その点、祖父母の雰囲気は僕の中で理想かもしれません。言いたいことは言い合うし、ブツブツ言っている祖父に祖母がめおと漫才みたいに突っ込むこともよくありました。でも、ちゃんと互いに頼り合っているのも伝わってきた。ドラマの中で「このまま年を取っても一緒に」というようなシーンがあるのですが、夫婦が目指すところって、祖父母のような姿なのではと演じながら思っています。

 祖父が亡くなり、祖母も気落ちしているようなので、最近は頻繁に電話をするようにしています。祖父母は僕の出演番組を全部録画し、応援してきてくれました。僕が2人を見てきたからこその部分が演技で伝わってほしいです。

落合モトキ(おちあい・もとき)

 1990年、東京都生まれ。4歳から子役としてバラエティー番組などで活躍し、WOWOW制作のドラマ「4TEEN」をはじめ、数々の映画やドラマにも出演。東海-フジテレビ系で放送中のドラマ「僕の大好きな妻!」(土曜午後11時40分)では発達障害の妻を支える夫役を演じている。

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