定番の「赤ちゃんはどうやってできるの?」にどう答える? 絶対NGは「コウノトリ」と”拒否”〈性教育ビギナーズ〉

子育て世代がつながる

 「赤ちゃんはどうやってできるの?」と子どもに聞かれて、ドキリとした経験がある人もいるのでは。「〝人間と性〟教育研究協議会」代表幹事で、元小学校教諭の星野恵さんに子どもとどう向き合えばいいかを聞きました。
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「自分のルーツを確かめたい」と思うのは自然なこと

―「赤ちゃんがどうやってできるか」ということに子どもが疑問を持つのは、何かきっかけがあったりするのでしょうか。

 子どもは、性交する側の目線で聞くわけではありません。なぜ自分が生まれたのか、胎児の目線でルーツを確かめたいのです。「知りたい」と思うのは自然なことです。

 科学的にさらっと話しましょう。例えば、男の人は精子、女の人は卵子という命の半分ずつを持っていて、精子は空気に触れると死んでしまうから、女の人の体の中にある卵子に届くには、ペニスが女の人の体に入らないといけないよね、というように。子どもは「ふーん」くらいにしか受け止めないでしょう。逆に「どうして知りたいの」と聞いてみるのも面白いかも。子どもの純粋な思いがわかりますから。

ごまかすと、月経や射精で困っても親に聞かなくなる

 絶対にしてはいけないのは、「コウノトリが運んできた」とウソをついたり、「そんなこと聞くな」と怒ったりすること。親のごまかしは伝わるし、第二次性徴を迎えて、月経や射精などで困ったことがあっても親には聞いてこなくなる。聞けないから、ネットに頼り、場合によっては正しくない情報を得る恐れもある。質問されたときには、子どもときちんと向き合うことが大切です。

 受精した精子について「競争に勝ち抜いた」「選ばれた」と説明するのもよくありません。精子が選ばれたのでも、競争に勝ったわけでもないからです。事実を伝えることが大切です。「2~3億個の精子のうち卵子にたどり着くのは数百個ほど 。たどり着くと、卵子の外側の膜を一斉に溶かし、あいたところから一つだけ卵子に入ると膜は閉じるのよ。そして精子と卵子が一緒になるの。それがあなたの始まりよ」と人間の仕組みの不思議さを説明してほしいと思います。

小3ごろまでに性交について理解できるといいでしょう

―緊張して、伝えられるか不安です。

 無理をせず、焦らないで。ただ、ペニス、膣、といった性器の名称も普段から口に出さないと、いざ子どもから質問されたとき、大人がちゅうちょしてしまって語れません。生活の中で機会をとらえてそうした会話をしてみて。例えばお風呂で体を洗うときなどに、性器を含めた体の部分の名前や、洗い方、排せつ処理の仕方、痛みやかゆみがあるときの対処法を子どもに伝えておくのも大切です。

 性教育は性交を教えることだけではありません。幼児のころから、いつ、だれが、どのように自分の体を触るかを決めていいのは自分だけであることは繰り返し伝えていきましょう。自分の体の機能を知りたいのは自然なことという認識に立たせて、疑問を持ち質問できるようにする。そして、二次性徴が現れる前の小学3年ごろまでに性交についても、冒頭でお話ししたように伝えて理解してもらえば、自分が成長するごとに結びつけて考えられます。高学年以上なら、関連のマンガ本などを渡してみるのも手です。

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