5~11歳にコロナワクチン打つべき? ファイザーが厚労省に接種拡大を申請 保護者の反応は

池田悌一 (2021年11月11日付 東京新聞朝刊に一部加筆)
子育て世代がつながる

写真 ワクチン接種

 新型コロナウイルスワクチンの接種対象を5~11歳にも拡大するかどうかの議論が始まる。米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックは10日、厚生労働省に対象年齢の拡大を申請。厚労省は今後、海外の動向や臨床試験の結果などをふまえて、メリット、デメリットを整理して検討を進める予定だ。

つらい副反応「子どもにあんな思いは…」

 新型コロナウイルスワクチンの接種対象が5~11歳に広がれば、子どもたちの重症化防止につながるメリットがある一方、副反応のリスクもあり、保護者らには期待と不安が交錯する。専門家は「基礎疾患のある子どもには強く勧めたい」としつつ、健康な子どもへの接種は慎重に検討するよう指摘する。

 「また感染が広がったときのことを考えると、子どもにも接種させたい気持ちはある。でも私自身、副反応の高熱がつらかった。子どもにあんな思いはさせたくないし…」。10歳と7歳の子どもがいる東京都葛飾区の30代女性は迷いをみせる。

 8歳の娘がいるさいたま市の40代女性は「子どもは重症化しにくいと言われているし、しばらくは様子をみたい」と語った。

5~11歳の臨床試験 発熱や頭痛の報告

 米ファイザーが厚生労働省に提出した資料によると、5~11歳を対象にした海外での臨床試験では、発症が9割超抑えられたものの、2回目の接種を受けた6.5%に38度以上の発熱があり、28%が頭痛を訴えた。

 厚労省によると、国内の累計感染者は約172万人。19歳以下は約27万人で、うち9歳以下は約9万人だ。10代で亡くなったのは3人で、9歳以下の死者は確認されていない。

専門家の声 「基礎疾患ある子は接種を」

 長崎大の森内浩幸教授(小児科学)は「子どもの死者が多数出ている米国とは状況が違う」と前置きした上で、「子どもは感染しても軽症や無症状のケースが大半だが、基礎疾患のある子どもは重症化する恐れがある。副反応の可能性があるにしても、重症化リスクのある子どもには接種のメリットの方が大きいだろう」と強調する。

 北里大の中山哲夫特任教授(臨床ウイルス学)は「子どもたちに感染対策の選択肢が増えることは大きい。ただ、心筋炎などの副反応については分かっていないことも多い。重症化リスクの低い子どもまで接種するかは、家族で話し合った上で慎重に考えていくべきだ」と指摘した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年11月11日

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