〈奥山佳恵さんの子育て日記〉28・就学先を迷っている保護者の方へ伝えたい「大丈夫だよ!」

(2022年1月28日付 東京新聞朝刊)
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就学先を迷っている保護者の方へ、「大丈夫だよ!」

奥山佳恵さんの子育て日記

障がい児も「普通学級を選ぶ権利がある」

 私たち親子を「障がいがあっても普通学級」へと導いてくれたお友達で、教員でもあるヤマちゃん先生がみんなの前で話をする、とのことで先日、オンライン講座に参加しました。就学前の保護者に向けた「だいじょうぶ、みんなで行こう地域の学校へ」という会でした。

 小学4年生になったダウン症の次男・美良生(みらい)の就学相談のことを思い出します。選択肢として示されたのは、「支援学級、支援学校」の二択のみ。障がい児でも「普通学級を選べる権利がある」ということさえ知りませんでした。

 ヤマちゃん先生は語りました。「50メートルを8秒で走れと言われてもできない子がいる。身体的なことは容認されやすいのに、学習となると、努力してできるようになれと追い詰める」。学校は、能力を高めるだけでなく関係性を作っていく場だ、と。

「いろんな人がいる」と知ることの意味

 障がい児を普通学級に通わせている保護者の方は、「授業についていけないだろう、イジメにあうかもしれないと心配もした。けれど行かせてみたら、かかわりの中で周りのみんなが、先生が、学校が変わっていくことを実感した」と話していました。

 私もパソコン越しに叫びました。「まず行ってみて。その後に起きたことや課題は、そのたびにみんなで考えていけばいいんだから」

 みんなの足を引っ張るかもしれない、お邪魔かもしれない。心配する気持ちはとても分かる。開き直るつもりはないけれど、でも誰にも迷惑をかけない人やできないことがない人なんているのだろうか? 廊下でひっくり返ったままの子、教室を飛び出してしまう子は悪い子? 「いろんな人がいる」ことを知ることが、「いろんな人がいる」社会を作っていくことにつながっていくのではないだろうか。

「子どもは地域の学校へ」を当たり前に

 支援級や支援校を選び、充実した生活を送っている子もいます。ただ、「分ける」ということ自体がなくなって「子どもはみんな、地域の学校へ」が当たり前になることを願っているだけ。普通学級を希望する子はみんな行けるよ、子どもたちは子どもたちの中で育っていくよ。悩める方には、放課後や週末、わが家に遊びにきてくれる大勢のお友達の笑顔や様子を見せてあげたい。

 今度はせんえつながら、私がみんなの背中を押す番。就学先を迷っている保護者の方へ。子どもが持つ力を信じて、「大丈夫だよ!」と。 (女優・タレント)

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